ヨーグルトは世界中で食べられている乳製品。
このページではデータを元に、日本と世界のヨーグルトを数字の切り口で見て行きましょう。
日本人の年間ヨーグルト消費量は?
総務省が実施している「家計調査」によると、2021年、一世帯あたりヨーグルトへの年間支出金額は“13,816円”だったそうです。
スーパーで売っている、400g入りのプレーンヨーグルトが150円とすると、およそ88パック。4〜5日に1パック購入していると思うと結構な量ですよね。もちろん、コンビニの小さなヨーグルトを毎日食べる方もいるので、あくまで目安ですが。
日本で最もヨーグルトにお金を使っているのはどこの都市?
さらに、ヨーグルトに対する支出が多い市町村を見ると、東北地方の都市が複数目に留まります。
ヨーグルト消費金額ランキングTOP10
(単位:円)
1 福島市 16,418 2 岐阜市 15,998 3 静岡市 15,957 4 盛岡市 15,538 5 浜松市 15,502 6 山形市 15,399 7 前橋市 15,392 8 東京(23区) 15,378 9 名古屋市 15,372 10 千葉市 15,089 出典:(一社)全国発酵乳乳酸菌飲料協会「乳酸菌ニュース」
2021年1月~12月の発酵乳・乳酸菌飲料の生産量及び都市別1世帯当たり支出金額
ちなみに、消費金額が最も少ないのは鳥取市(10,569円)、次に札幌市(10,674円)でした。酪農大国北海道の首都・札幌はもっと乳製品を食べているかと思いましたが、意外な結果ですね。
ヨーグルトをよく食べる年齢層は?
続いては、ヨーグルトをよく食べる年齢層です。まずは、下記の総務省統計局「家計ミニトピックス」のグラフをご覧ください。
世帯主の年齢階級別「ヨーグルト」への年間支出金額
(2014年、2019年)
年齢が高くなればなるほど、ヨーグルトに多くの金額を支出していることがわかります。
ヨーグルト=健康のイメージが強いからだと思われます。
このグラフを見て注目すべきは、5年前と比較して、全世代でヨーグルトの購入金額が増えていることですね。特に39歳以下の世帯は伸びが大きく、5年前と比べて約2,100円、ヨーグルトに使うお金が増えていることが分かります。
ヨーグルトの消費量と食べ方、日本と世界でどう違う?
日本人のヨーグルトの年間消費量を、世界と比べてみるとどうでしょう。
日本の一人あたりのヨーグルト年間消費量は10.3kg。単純計算すると、400g入りのプレーンヨーグルトを1か月に2パック消費していることになります。
一方歴史的に酪農文化が盛んな欧米では、オランダ(28.5kg)、ブルガリア(18.9kg)など日本の2倍、3倍ものヨーグルトが食べられています。
日本との大きな違いは、食べ方の多様性。日本では、ハチミツやジャムを載せてそのまま食べるか、お菓子に使うことが多いですが、ヨーロッパ圏や中央アジア圏では食材として料理に入れたり、ドレッシングなど調味料として使うことも多く、日本よりヨーグルトの出番が多いのです。
新鮮な牛や羊の生乳で自宅でヨーグルトを作る方もおり、スーパーに並ぶ商品の種類も豊富。日本でいうところのプレーンタイプ400gはひとりで食べきりサイズで、ブルガリアやトルコでは1kg入ったバケツタイプの商品(写真下)も珍しくありません。
日本で本格的な酪農が始まったのは明治維新以降ですが、乳製品が古くから食文化の中心にあった国では、さまざまなヨーグルト料理が伝統的に食べられているんですね。
ここでご紹介しているのはあくまで一例。調べてみると本当にたくさんのヨーグルト料理があり、ヨーグルトって実はなんにでも使えるのだなあとハッとさせられます。
文化の違いはありますが、日本でももっとヨーグルトの多用な楽しみ方が広がってほしいですね。
[参考]
- 一般社団法人 日本乳業協会 乳と乳製品のQ&A
- 総務省統計局
- 総務省統計局 家計調査通信第556号(2020年6月15日発行)
- 一般社団法人全国発酵乳乳酸菌飲料協会 乳酸菌ニュース(No.516)