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ウズベキスタン料理の未体験ゾーンへ。根津「グランド サマルカンド(Grand Samarkand)」の洗練を味わう

外で食べる 投稿日:2025.05.19

ウズベキスタン料理の未体験ゾーンへ。根津「グランド サマルカンド(Grand Samarkand)」の洗練を味わう

こんにちは。筆者は「すしログ」という鮨専門サイトを運営しつつ、国内外の料理を食べ歩いて20年の「食の変態」大谷だ。食のために世界を放浪し、石毛直道先生を敬愛して文化人類学を専攻。食べ歩くだけではなく自ら料理することを是としている。

今回ご紹介する「グランド サマルカンド(Grand Samarkand)」は、根津にあるウズベキスタン料理のお店だ。

グランド サマルカンド(Grand Samarkand)

中央アジア料理のお店自体が少ないところ、特にウズベキスタン料理は非常にレアである。しかも、ロシア料理に加えて、「ヨーロッパビストロ料理」も提供されているそうだ。つまり、幅広い層の日本人に訴求するメニュー作りをされているようだ。

「ロシアとウズベキスタンから一流店で活躍していた素晴らしいシェフを招聘」と書かれているので、訪問前から期待が高まる。結果的に、料理はハイクオリティで、在日ウズベキスタン人のお客さんも散見されたので、本場お墨付きの料理と言えるだろう。

それでは、「グランド サマルカンド」の魅力を、お伝えしよう。

ウズベク料理と美酒を楽しめる「グランド サマルカンド」の魅力

グランド サマルカンド(Grand Samarkand)

「グランド サマルカンド」は2024年5月にオープンしたそうだ。不忍通りに面した場所にあり、有名な串揚げ処の「はん亭」の眼の前にある。店内は小体ながら清潔感があり、スタッフの方はきめ細かなサービスを行っている。

メニューを見ると、定番のウズベキスタン料理に加えて、確かにロシア料理やワインに合いそうなおつまみも用意されている。この点については、ムスリムが多いものの、世俗化していて、戒律が緩いウズベキスタンらしい構成だと感じた。トルコのようにお酒もおいている。

それでは、実際の料理のレポートをお届けしよう。

ウズベキスタン・ロシア・ビストロのエッセンスも取り入れた「グランド サマルカンド」の料理とは?

料理は以下のとおりだ。当初頼む気満々であった定番料理のひとつで、ヨーグルトと食べる「ドルマ(ひき肉とご飯をぶどうの葉で包み、弱火で煮た料理)」が品切れで焦ったが、代わりに頼んだ「ラム肉の煮込みサラダ」が格別であった。また、ヨーグルト欲は美味しい「マンテイ」で満たされたので、結果的に満足度は高かった。

  • マンテイ:1,550円
  • ラム肉の煮込みサラダ:1,550円
  • サムサ牛肉:1,500円
  • ラグマン:1,850円
  • ウズベクティー:1,000円
マンテイ
マンテイ

マンテイはウズベキスタン風の茹で餃子で、ヨーグルトソースを掛けていただくスタイルだ。

ソースの緑色はオリーブオイル、紫色のスパイスは中東でおなじみのスマック。スマックは赤紫蘇のような香りが特徴で、マイルドなヨーグルトに引き締まった風味を添える。

マンテイ

ロシア料理のペリメニに比べると、サイズが巨大である。

マンテイの中には粗挽きの肉が入っていて、食感豊かである。味付けはシンプルに塩と少量のスパイス。クミンは挽かずに粒のまま入っているので、時折香りがふわっと広がり、良いアクセントになる。

もっちりした皮の奥から肉汁が溢れ、甘味が横溢する。ダイスカットした脂身が大胆に使われており、脂がしっかりとしたコクにつながる。

マンテイ

よって、ヨーグルトの酸味が実に合う。味覚的に相互に補う組み合わせだ。

ラム肉の煮込みサラダ
ラム肉の煮込みサラダ

ラム肉の煮込みサラダは、ウズベキスタンに代表的なトマトのサラダを豪華にアレンジしたバージョンと言える。

説明書きを見ると「フムス、蒸しラム肉、完熟トマト、オリーブ」と書いてあり、煮込みなのか蒸しなのか判別できなかったが、いただいてみると料理名にある「煮込み」が合っているようだ。

ホロッホロで香ばしい羊肉が美味しい!フムスは非常に滑らかで、サラダとしての一体感が高い。ヨーロッパ料理のアレンジを加えているようで、バジルやブラックオリーブが使われた、上品で美味しいサラダだ。スライスアーモンドが香りを添える。

サムサ牛肉
サムサ牛肉

サムサのパイ状のサクサクとした生地には、もっちり感もあり、実に魅力的な食感だ!肉の旨味とこれまた脂のパンチがある。添えたトマトソースが爽やかに盛り上げてくれる。

サムサ牛肉の餡

餡はマンティの中身と似ていて、ダイスカットの肉とクミンシードが主体だ。生地と調理法が変わると印象が大きく変わる。生地は最後までカリッカリなのが嬉しい。

ラグマン
ラグマン

最後に、“中央アジアと言えば”な麺料理、ラグマン(ラグメン)だ。こちらのものは非常にオリジナリティがあり、他と明らかに異なるのでラグマン好きならば必食と言える。

麺は意外にもくにゅくにゅと柔らかめの食感だ!見た目はうねっているけれど、歯切れが良い。ソースに馴染む麺で、柔らかめなのに下世話ではない。ソースにはトマトの酸味がしっかり効いていて爽やかな味付けである。

同時に、トマトの旨味もたっぷりと滲んでいるので、野菜ベースでありながら濃厚な味わいだ。油脂ではなく、旨味で濃厚な味わいを楽しませてくれるのは魅力だ。

さらに、柔らかなラム肉がサイコロステーキのようにゴロゴロと入っていて大盤振る舞い。野菜と一緒に炒め煮にするのではなく、しっとりとミディアムレアで焼いた調理法が冴えている。

肉には軽やかな酸味があり、レモンでマリネしているように思われる。炒めピーマンや玉ねぎもゴロゴロ。炒めているので香ばしい。

ウズベクティー
ウズベクティー

ウズベクティーは甘みがあるお茶だ。薄いうちは甘味を感じ、時間を置くとコクが高まり烏龍茶のような味わいを楽しめる。

お店は平日の夜でも大繁盛しているので、前もって予約することを強くオススメする。リーズナブルなランチメニューも提供されているので、試してみたい方は昼に出かけてみてはいかがだろう。

グランド サマルカンド(Grand Samarkand)

住所:東京都文京区根津1-1-19 シティハイツ根津 102
電話番号:050-5593-8644
予約可否:予約可
営業時間:11:00~16:00(L.O. 15:30)
     16:00~22:00(L.O. フード 22:00 ドリンク 22:30)
定休日:不定休
Instagram
https://www.instagram.com/grand_samarkand_/

記事を書いた人

大谷悠也
大谷悠也

鮨研究家、文筆家、ブロガー。鮨の人気を高めるべく「すしログ」を運営し、全国を精力的に回る。鮨に限らず、旺盛な食欲と好奇心を腹に、日本国内外で6,000軒以上の飲食店を訪問。市場や生産者、醸造家のもとに足を運び、自ら調理も行う。

すしログ
https://sushi-blog.com/

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