日々の食卓を彩る身近な存在であり、国や地域、個人によってさまざまな楽しみ方があるヨーグルト。
この連載では、料理家やエッセイストによる、ヨーグルトにまつわるエピソードやレシピを、リレー形式でお届けします。
今回レシピを紹介してくれるのは、フランス生活文化エッセイストのペレ信子さんです!

フランスの毎日の食卓には乳製品が欠かせません。朝食にはヨーグルトやバター、料理にクリームを使い、食後にチーズをいただくという感じ。
和食には何かしら大豆由来のもの(醤油、味噌、豆腐など)が使われていることが多いですが、フランスでは乳製品がそのポジションに当たります。
フランス人の昼食と夕食は、基本的に前菜、メイン、デザートで構成されています。デザートというとケーキなど甘いものを想像するかもしれませんが、忙しい平日にはケーキを焼いている時間がないので、ヨーグルトや果物がよく食卓に上がります。

ゆっくり家族と過ごせる週末には、もちろん焼き菓子のようなデザートが食卓に。作るのはお母さんに限らず、お父さんも子供達もお菓子作りが好きです。
そんなお菓子の中でもフランスの子供が親と一緒に初めて作るケーキとしてよく知られているのがGâteau au yaourt(ヨーグルトケーキ)。
材料を混ぜて焼くだけなので作るのが簡単なこと、ヨーグルトや植物油を使うのでヘルシーなこと、ヨーグルトの容器を計量カップにするのが面白いので子供が楽しく作れることで人気のお菓子です。
「ケーキは計量が面倒」と思う方にもおすすめのレシピ。フランスの伝統的な家庭の味です。
ヨーグルトケーキ〈Gâteau au yaourt〉

材料
- 直径18cmの型もしくは長さ18~20cmのパウンド型
- プレーンヨーグルト(カップ入り:約100g):1個
- 卵:2個
- 砂糖:ヨーグルトカップ1杯
- 薄力粉:ヨーグルトカップ3杯
- ベーキングパウダー:小さじ1杯
- 植物油:ヨーグルトカップ1/2杯
- お好みでバニラビーンズやレモン汁

作り方
1. オーブンを180℃に温める。
2. ヨーグルトをボウルに入れる。ヨーグルトの容器を洗って拭き、計量カップとして使う。
3. 全卵2個と砂糖1カップを加えて泡立て器で混ぜる。薄力粉3カップとベーキングパウダーをふるいにかけながら加える。(バニラやレモン汁を加えるならここで)
4.植物油1/2カップを加えてなめらかに混ぜ、型に生地を流し込む。
5.180℃のオーブンで30~35分(パウンド型の場合は35~40分)焼成する。
6.粗熱が取れてから型から外す。
※さっぱりとした素朴なケーキなので、生クリームや季節の果実を添えても美味しいです。

リレーエッセイ、次回は「野菜料理家」の北島真澄さんが登場します。
お楽しみに!