2025年1月15日、一般社団法人日本乳業協会による「私らしくヨーグルト新発見」プロジェクト発表会が開催されました。
本イベントでは腸と免疫の第一人者として知られる國澤純先生を招き、川栄李奈さん、本田望結さん、藤本敏史さんらとのトークセッションなどを実施。ヨーグルトの健康効果に関する、最新の研究成果などが発表されました。その模様をレポートします。

健康を意識するきっかけづくりを「ヨーグルト」から始めよう
冒頭は、日本乳業協会会長を務める、株式会社 明治の松田克也代表取締役社長が登壇。
国民の5人に1人が後期高齢者となり、健康寿命の延伸がより重要視される「2025年問題」を踏まえ、プロジェクトの主旨などを次のように述べました。

「本日より『私らしくヨーグルト新発見』を掲げ、若年層、子育て世代、中高年と、各生活の中で健康を意識するきっかけを作り、ヨーグルトを取り入れる習慣を提案していきます。
一例として、テレビCM、TikTokのショート動画、スーパーなどの販促ツールを通じてさまざまなコミュニケーションを展開する予定です。
消費者の皆様にはぜひ、手軽でおいしいヨーグルトで日々の健康管理を実践いただきたいと思います」(松田会長)
メタボ改善、血管系疾患リスク低下など最新の研究成果も
続いては、國澤先生のプレゼンテーションと、ゲストの3人を交えたトークセッションへ。
先生は国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所、医薬基盤研究所の副所長などを務める、腸と免疫研究の第一人者です。

まずは、ヨーグルトに含まれる乳酸菌とビフィズス菌の役割などについて解説しながら、具体的な健康効果について話がありました。
要約すると、腸内環境を整えるなどの働きをする短鎖脂肪酸を作るための“菌のリレー”に欠かせない要が乳酸菌やビフィズス菌。だからこそヨーグルトをしっかり食べていきましょうという内容です。

続いて國澤先生は、アメリカにおける研究結果を例に挙げ、新たに明らかになってきたことを教えてくれました。
「体格指数のBMIが低くなったり、ウエストを太くなりにくくしたり、メタボを改善したり。こうしたダイエットにうれしい効果が、ヨーグルトをはじめとする発酵食品にあることがわかってきました。
さらに2型糖尿病や、血管系疾患のリスクも下げられることが確かめられており、改めてヨーグルトの機能性が期待されています。ただし食べ過ぎはよくないので、適量を心掛けてくださいね」(國澤先生)

パッケージにある「機能性」を参考にヨーグルトを選んでみよう
発表会の後半はトークセッション。ここからは先生がクイズを投げかける形で、ヨーグルトに関するよりよい食べ方や選び方をレクチャー。
最初のクエスチョンは「美肌になるにはヨーグルトの●●も食べよう」の穴埋めです。
「●●」のところ、分かりますか?

答えは「ホエー」で、先生が次のようにコメント。
「ホエーにはタンパク質、ビタミン、ミネラルなどがいっぱい入っているので、捨てるのはもったいないです。また、善玉菌の餌となる食物繊維はシリアルやドライフルーツにたくさん入っているので、一緒に食べてもらうとよりいいですよ」(國澤先生)
夜ごはんのデザートとしてもヨーグルトをよく食べると話す本田望結さんは、菌が何に効くのかなど、ホエーについての話に興味津々。健康にも意識して食べるようにしたいと、うれしそうに話しました。

続いては、「ヨーグルトを食べるベストな頻度」について。こちらは川栄さんが「やっぱり毎日適量を食べるほうが(腸内環境には)いいのかなと思います!」と回答。
すると先生が、「はい。おすすめな頻度は、適量を毎日、継続的に。腸内に菌がいるのは3日~2週間しかないんです」と正解を発表。

最後のクイズは、「自分に合ったヨーグルトの選び方」について。
こちらは藤本さんが、「最近は脂肪を減らすとか血圧を下げるとか、おじさんが気になるような文言が書いてあるヨーグルトが多いので、選んでいますけどね」と不安げに答えました。すると先生は「大正解!」とにっこり。
「たとえば腸内細菌にとっては、いろんな種類を食べることが大事なんですね。そして菌も血圧のコントロールだったり、体脂肪や免疫にアプローチすることを得意とする菌だったりとさまざまです。
ですから、体脂肪や血圧が気になる方は、パッケージに書いてある機能性を参考にヨーグルトを選ぶといいでしょう」(國澤先生)

イベントを主催した一般社団法人日本乳業協会は、乳業メーカーを中心とした企業や都道府県協会など66の正会員と、101の賛助会員で構成。
ヨーグルトをはじめとする牛乳、乳製品の需要拡大と酪農・乳業界全体の活性化を目指しており、情報発信、食育授業、セミナーなども実施しています。
今回制作されたCMの動画は各種動画配信サイトなどでも閲覧できるので、ぜひチェックしてみましょう。