Moi!2023年から日本人の夫とフィンランドのヘルシンキで生活しているヨメです。ブログ「北欧生活ふたりごと」を運営し、インスタグラムの投稿とともにフィンランドでのリアルな生活を発信しています。
今回は、森と湖の国フィンランドのヨーグルト事情をお伝えします。
消費量は日本の○倍!?フィンランドは乳製品大国
意外と知られていない事実ですが、フィンランドは乳製品の摂取量が世界トップクラス。
近年は健康と環境への懸念、また価格上昇により乳製品の摂取量は減少傾向です。しかしスーパーで買い物をしているフィンランド人を見ていると、実に老若男女問わず牛乳やチーズ、バター、ヨーグルトをカートにたくさん放り込んでいます。
そこで当サイト「みんなでつくるヨーグルト白書2023年」を見てみると、日本人一人あたりのヨーグルト年間消費量は10.3kg。一方フィンランドは21.2kg。フィンランド人は日本人よりも一人当たり約2倍ヨーグルトを食べている計算になります。
「え、これも?」スーパーで日本人驚嘆!圧巻のヨーグルトコーナー
フィンランドは日本と比べるとレストランやコンビニの数が少なく、外食は値段が高いため、スーパーで食材を買って料理する人が多いです。
特に、ヨーグルト、牛乳、バター、チーズなどの乳製品は日々の食事に必須。品ぞろえが大変豊富です。
そんなフィンランドのスーパーをちょこっと覗いてみましょう。
こちらはヨーグルトコーナーの一部。日本のスーパーでよく売られている400g入りのパックや、1食分の個別パックが並んでいます。では後ろを振り返ってみると…
牛乳…と思いきやこれらもすべてヨーグルトです。
日本ではプレーンのほかに、イチゴやアロエ、ブルーベリー味が人気ですが、フィンランドではそれ以外にもクランベリー、洋ナシ、バナナ、変わり種としては焼きリンゴ、コーヒー味もあります。
フィンランドのヨーグルトは基本的に甘すぎず、さっぱりしているので、日本人の口にも合いやすいと感じます。
よく買い物に行くスーパーでは、両サイドにある長さ約15メートルの棚いっぱいにヨーグルトが陳列されています。売り面積が大きすぎて一枚の写真に入りきりません。
広がるビーガン市場。ヨーロッパ各地のこだわり商品がずらり!
欧米では、ヨーグルトと書かれた商品は、必ずブルガリア菌とサーモフィラス菌で乳を発酵することが決められています。つまり乳から作られた製品のみ「ヨーグルト」と言えるのです。
一方、乳を使用せず、植物性の材料を発酵させ、ビーガン(肉や魚、乳製品、卵などの動物性食品を一切食べず、レザーや羽毛のような動物由来の製品を消費しない人、またはそのライフスタイル)の人でも食べることができる商品もたくさんあります。
日本では「大豆ヨーグルト」「お米のヨーグルト」などと呼ばれて親しまれていますが、フィンランドではこれを「ヨーグルト」と表記できないため、大豆から作られた商品を「Soijavälipala(大豆軽食)」、「Hapatettu soijatoute(大豆発酵製品)」等として売り出しています。
フィンランドでは近年ビーガン市場が年々拡大しており、商品も実に多彩。その中から、わが家おすすめの3品をご紹介します。
Elovena Kauravälipala Mustikka
まずはフィンランドの会社、Elovenaの商品。オーツ麦から作られており、香ばしい香りとぷるっ、さらっとした触感が特徴です。
フレッシュなブルーベリーが感じられておやつにぴったり。グルテンフリー、乳糖フリー、乳製品フリー、卵フリーで、もちろんビーガンの方も食べられます。(1.15€/約195円)
LIDL VEMONDO SOYA CLASSIC
こちらはドイツの会社LIDLのビーガン商品。大豆からできている無糖ヨーグルトです。
日本の大豆ヨーグルトは酸味があるものが多いですが、この商品はやさしい豆乳の風味とわずかな酸味が中和していて後味さっぱり。
そのままでもおいしいですが、我が家では蜂蜜を入れて食べるのがお気に入りです。(1.49€/約253円)
Alpro Greek Style Mango
日本ではオーツミルクで有名な会社、ALPROが販売している商品。
もはやヨーグルトではなく、なめらかムース。ヨーグルト特有の酸味は感じられず、まろやかな口あたりです。フルーティなマンゴーの香りが口の中に広がります。
カロリーは100g当たり84㎉。ダイエット中だけど甘いものを食べたいときにもおすすめです。(2.45€/約416円)
乳糖不耐症でも安心。ラクトースフリーヨーグルトが消費者の選択肢を拡大
さらに、ラクトースフリーの商品もたくさんあります。日本ではまだ一般的ではない言葉ですが「ラクトースフリー」とは「乳糖不使用」という意味です。これらの賞品は「牛乳を飲むとお腹がごろごろする」という方でも安心して食べられます。
各々の思想や体質に合ったヨーグルトとその仲間がたくさんあるフィンランド。こちらで生活していると、多様性を重視するフィンランドの思想が、食品にも反映されていると感じます。
ぜひフィンランドに来た際にはヨーグルトにも注目してみてください。天気がいい日には公園のベンチでヨーグルトを食べている人を見かけるかもしれません。
※商品の価格は、取材時(2024年6月)のもので、1€=170円で計算しています。また全ての商品価格は税込みです。