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最近増えている「植物性ヨーグルト」とは?ロングセラーからSNSで注目の品までおすすめの6選

ヨーグルトラボ 2024.05.01

最近増えている「植物性ヨーグルト」とは?ロングセラーからSNSで注目の品までおすすめの6選

近年、植物性ヨーグルトが増えてきています。背景にあるのは、食の多様化や健康意識の高まりです。ヨーグルトに限らず、植物由来の食品はプラントベースフードと呼ばれ、低糖質・低脂質であったり、食物繊維が豊富であったりというヘルシーさが魅力。また、動物性の食品に比べて生産過程での環境負荷が少ないなど、サステナブルな選択肢としてもニーズが増えています。

ヨーグルトの場合、大豆、ココナッツ、米、えんどう豆などが主原料。なかでも比較的多いのは大豆由来です。味わいの傾向は、牛乳由来よりも酸味やコクがマイルドで、さっぱりしていること。植物由来の主原料は、糖質や脂質が低いからかもしれません。

本稿では、具体的にどんな原料が使われ、どんな商品が出ているのかをお伝えするべく、今後いっそう注目を集めそうな植物性ヨーグルトを6品紹介します。

大豆加工のパイオニアが手掛けるロングセラー「豆乳グルト」

ビューティ&ヘルスメディア「FYTTE」が、毎年行っている読者投票企画「ダイエット&ヘルス大賞」の2021年時に、植物系・植物性ヨーグルト部門の「使ってよかった」編で1位に輝いたのが、マルサンアイの「豆乳グルト」。開発に10年以上かけられ、2010年から発売されているロングセラーです。

マルサンアイ「豆乳グルト」

原材料が豆乳だけなので、コレステロールは0%。乳酸菌は長野県木曽地方の伝統発酵漬物「すんき漬け」から発見された「TUA4408L」を使い、とろ~りとしたテクスチャーに仕上げられているのも人気の理由です。

また、慣れ親しまれてきた乳酸菌のため、日本人のお腹になじみやすく、植物由来の乳酸菌のチカラで、大豆イソフラボンを腸内で吸収しやすいアグリコン型イソフラボンに変換するのも特徴です。

マルサンアイ「豆乳グルト」
内容量:400g

Instagramでも話題!ベジタリアンに支持される「COCONO ナチュラルココナッツヨーグルト」

ココナッツクリームをベースに、寒天やこんにゃく粉など日本で親しまれてきた天然素材を使っているのが「COCONO ナチュラルココナッツヨーグルト」。

デビューは2022年3月と比較的新しいブランドですが、発売以降SNSなどで話題となり、お店によってはすぐ売り切れるような人気ブランドとなっています。

COCONO「プレーンココナッツヨーグルト」

環境に配慮した製造工程であることから、2024年には「ソーシャルプロダクツ・アワード」で「ソーシャルプロダクツ賞」も受賞。さらに新たな製造拠点を導入して生産量を増加させ、ガラス容器から紙容器へリニューアルしたことで、より手軽に購入できるようになりました。

味わいは、砂糖や香料が入っていないのでココナッツミルクのコクをしっかり感じられ、濃厚でクリーミー。それでいて重くない、ピュアなおいしさとなっています。

COCONO「プレーンココナッツヨーグルト」
内容量:400g

法定アレルゲン28品目不使用。日本の米から生まれたヨーグルト「アレルノン」

原材料は米と水と、植物由来の乳酸菌のみ。法定アレルゲン28品目が不使用の、ノン・アレルゲンなヨーグルトが「アレルノン」です。

米は契約農家による特別栽培米や、有機JAS米などを吟味し、炊き上げる水は平成の名水百選にも選ばれた針江の生水(しょうず)と同じ源泉の湧水を使用。素材と徹底的に向き合ったヨーグルトとなっています。

株式会社ヤサカ「アレルノン」

味わいは、あえて酸性の強い乳酸菌を使っているため、すっきりとした酸味が特徴。レモンを思わせるフルーティーな酸っぱさで、ジャムやフルーツなどとの相性も抜群です。デザート感覚で楽しむなら、甜菜糖と柑橘を加えた「Rise」シリーズもおすすめです。

株式会社ヤサカ「アレルノン」
内容量:100g(カップ)、500g(パウチ)

乳業大手の新ブランド。えんどう豆の素材感が味わえる「ナチュレ 恵 megumi 植物生まれ」

雪印メグミルクが2024年春に新しく立ち上げたプラントベースフードブランドが「vegetable Label(プラントラベル)」です。

スーパーなどでもおなじみのヨーグルト「ナチュレ 恵 megumi」シリーズにも「ナチュレ 恵 megumi 植物生まれ」と「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」が加わりました。

雪印メグミルク「ナチュレ 恵 megumi 植物生まれ」「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」

その特徴は、どちらもえんどう豆由来の原料を使用していること。それぞれ、「ナチュレ 恵 megumi 植物生まれ」はガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株が配合され、豆感のある素材の味わいが特徴。一方の「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」は、ガセリ菌SP株を配合した機能性表示食品となっていて、内臓脂肪の減少を助ける機能が期待されています。

雪印メグミルク「ナチュレ 恵 megumi 植物生まれ」
内容量:400g

雪印メグミルク「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」
内容量:100g

濃厚ながらクリアな風味の「ソイビオ豆乳ヨーグルト プレーン無糖」

デザートとしておいしく味わえる豆乳ヨーグルトを目指して生まれたのが、ポッカサッポロフード&ビバレッジの「ソイビオ豆乳ヨーグルト プレーン無糖」です。

原材料となる大豆を高温で煮ることで青臭さや大豆臭さを抑え、渋みもカット。また、微細に砕いて遠心分離することで、なめらかな食感を実現しています。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ「ソイビオ豆乳ヨーグルト プレーン」

この「おいしさ丁寧搾り製法」に加え、濃厚でクリアな風味の豆乳に合う4種の生きた乳酸菌で発酵させているため、イソフラボンを吸収しやすいことも特徴。豆乳特有の香りが苦手な人には、おすすめのヨーグルトといえるでしょう。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ「ソイビオ豆乳ヨーグルト プレーン」
内容量:400g

自作派におすすめ!京都の漬物から生まれた手作りポーション「すぐきヨーグルト」

前述の「豆乳グルト」は木曽の「すんき漬け」をヒントに開発されましたが、京都には「すぐき漬け」という名称の似た漬物があります。

とはいえこれらはまったく異なる漬物で、大きな違いは塩の有無。塩を用い、発酵過程で温めるのが京都の「すぐき漬け」で、ここから豆乳で発酵する乳酸菌を採取し商品化された豆乳ヨーグルト向けの種菌が「すぐきヨーグルト」です。

ココリ「すぐきヨーグルト」(豆乳ヨーグルト種菌)

作り方は、まず豆乳500mlに「すぐきヨーグルト」1包を混ぜ、季節に応じて24~60時間、室内の常温で発酵させます。その後冷蔵庫で冷やし、プリン状に固まったら完成。

味わいは、酸味が少ないので豆乳の甘みが引き立ち、なめらかな食感であることも魅力です。自作派におすすめしたい商品といえます。

ココリ「すぐきヨーグルト」(豆乳ヨーグルト種菌)
内容量:3.0g(1.5g×2包)または7.5g(1.5g×5包)

原材料や製法の違いで味も多彩。まずはお試しを!

数ある中から、特に人気の高い植物性ヨーグルトを6品紹介しました。重宝されている理由は、乳酸菌の栄養価やダイエット目的、また、食生活の制限などさまざま。

原材料や製法の違いによって味わいも異なるので、食べ比べるのも楽しいはず。まずは試してみてはいかがでしょうか。

記事を書いた人

中山秀明
中山秀明

ジャンルを問わず食の分野に詳しいライター/フードアナリスト。もちろんヨーグルトも好きで、特にフローズンヨーグルトに目がない。さまざまな雑誌やウェブメディアにおいて編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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