日々の食卓を彩る身近な存在であり、国や地域、個人によってさまざまな楽しみ方があるヨーグルト。
この連載では、料理家やエッセイストによる、ヨーグルトにまつわるエピソードやレシピを、リレー形式でお届けします。
今回レシピを紹介してくれるのは、料理研究家の“ジョーさん。”さんです!
こんにちは、料理研究家のジョーさん。です。
「料理を作った人がみんなと食卓を囲めるように」という願いを込めて、「時短・簡単」を信条にレシピを書いています。
振り返れば、私が料理をするようになったきっかけは、働きながら台所に立っていた母を手伝うためでした。
なぜなら母は仕事に忙殺されるあまり、食卓にはつかず、料理や片付けをしながら、立ったまま自分の食事をすませていたのです。
にもかかわらず、父は台所仕事を一切しませんでした。「なんだかおかしい」「おかあちゃんにも座って食べて欲しい!」と思い始めたのは小学校四年生のころ。
そこから、米を研いでスイッチを入れるだけの簡単な作業から、ドレッシングを混ぜたり、炒め物をしたりと、少しずつ台所の仕事を覚えていきました。
今回ご紹介するのは、そんな多忙な母が「友達から聞いた」といって作ってくれた思い出の料理、コブサラダです。
味の決め手は、ヨーグルト、マヨネーズ、ケチャップ、油を混ぜたドレッシング。一般的にコブサラダのドレッシングのキモはマヨネーズですが、この半量をヨーグルトに置き換えることで、さっぱりとした仕上がりになります。
当時はネットも普及しておらず、ヨーグルトを料理に使うことになじみがなかったわが家ではとても斬新な味だったのを覚えています。それを今、改めて作ってみると少し物足りなかったので、カレー粉を足して、私なりのアレンジを加えました。
コブサラダは本格的に作ろうとすると、材料をそろえるのが意外と大変。ですが、大変な思いはさせません。身近にある調味料で、ごくごく簡単にできるレシピをご紹介します。
【ヨーグルト入りチキンコブサラダのレシピ】
2食分
調理時間10分
材料
- サラダチキン:1パック(110g)
- ミニトマト:4〜5個
- アボカド:1/2個
- ゆで卵:1個
A(ドレッシングの材料)
- ヨーグルト:大さじ1/2
- マヨネーズ:大さじ1/2
- ケチャップ:大さじ1
- オリーブオイル:小さじ2
- カレー粉:小さじ1/4
- 塩:小さじ1/4
作り方
1. サラダチキン、ゆで卵、アボカドは1.5cmほどに切り、ミニトマトは4等分に切る。
2. ボウルなどにAをすべて入れ、混ぜる。
3. Aが混ざったら、1のゆで卵以外の材料を全て加えて和える。全体が混ざったら、ゆで卵を加えて崩れないようにさっと混ぜる。
*もし手間をかけられれば…、カレー粉をチリパウダーに置き換えて、すりおろしたにんにくを少量加えて作ってみてください。ぐっと本格感が増しますよ*
マヨネーズの半量はヨーグルトに、スパイスでの風味づけはカレー粉におまかせ…とすることで簡単・ヘルシーに出来上がる一皿。この辺りのコツが、うちの母のような共働きで忙しい人にもぴったりなのです。
そして、私ごとなのですが、昨年20kgくらいのダイエットをしまして。マヨネーズをヨーグルトに置き換えたこちらのレシピは、ダイエットにも大活躍でした。
マヨネーズの半量をヨーグルトに置き換えることで(それでも脂質はけっこうあるものの)、ぐっとヘルシーになります。タンパク質を取れて、お通じにも⚪︎。
めちゃくちゃ簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
リレーエッセイ、次回は超料理マニアな料理人の東山 広樹さんが登場します。
お楽しみに!