日々の食卓を彩る身近な存在であり、国や地域、個人によってさまざまな楽しみ方があるヨーグルト。
この連載では、料理家やエッセイストによる、ヨーグルトにまつわるエピソードやレシピを、リレー形式でお届けします。
今回レシピを紹介してくれるのは、菓子研究家の加藤里名さん です!
ヨーグルトといえば、朝ごはんに手作りジャムを添えて食べるのが私の定番ですが、日本の家庭では手に入りにくいフロマージュブランの代わりに使える食材でもあります。
フランスで最も大きな宮殿を擁するフォンテーヌブローを訪れた際、フロマージュブランなどのフレッシュチーズと生クリームを合わせた冷たいデザート、その名も「フォンテーヌブロー」をいただいたのはいい想い出。
空気を含んだエアリーな食感が印象的ですが、材料のフレッシュチーズを水切りヨーグルトに置き換えることで、再現のハードルが下がるのはうれしいメリット。さらに低カロリーでその味を再現することができるのです。
ヨーグルトを冷たいお菓子に使う場合、水切りヨーグルトを使えば舌触りが滑らかになり、そのまま使えばさっぱりとした味わいに。
水分量を変えることで、異なる印象に仕上げることができます。
さらに適度な酸味がお菓子の味を引き締めてくれます。
今回は、これからの暑い季節にぴったりなフローズンヨーグルトをご紹介したいと思います。
喉越しがよくシャリっとした食感で、水切りは不要。工程も少ないので作りやすいですよ。おやつや食後のデザートに是非。

マンゴーのフローズンヨーグルト
材料
- プレーンヨーグルト:200g
- 生クリーム(脂肪分35%前後):50ml
- はちみつ:大さじ2
- グラニュー糖:大さじ2
- マンゴー(冷凍でも可):150g
(皮を剥いて1cm角にカットする。冷凍を使う場合は半解凍しておく)
作り方
1. 冷凍用保存袋にマンゴーを入れ、手で軽く揉んで潰す。こうすることで、ヨーグルトとマンゴーのなじみがよくなる。

2. ボウルにプレーンヨーグルト、生クリーム、はちみつ、グラニュー糖を加えて泡立て器で混ぜる。

3. 1の袋に2を加えて軽く揉み込み、マンゴーが全体にいきわたるようにする。
4. バットの上に3を広げてのせ、冷凍庫で冷やし固める。途中冷凍庫から2~3回取り出し、軽く揉んでやわらかくしながら、徐々に冷やし固めていく。

5. 固まったらディッシャーやスプーンで器に盛る。
このレシピでは、はちみつを少し加えることでカチカチに固まらず、扱いやすいフローズンヨーグルトに仕上げています。
初夏はマンゴーがおすすめですが、桃やパイナップルなど季節の果物で楽しんでみてくださいね。
リレーエッセイ、次回は「パン研究家」の池田愛実さんが登場します。
お楽しみに!