パンケーキを作るときにヨーグルトを入れると、ふわふわもちもちの食感に仕上がると聞いたことはありませんか?
今日は、その理由について解説します。
パンケーキにヨーグルトを入れるとふわもちになる理由
ヨーグルトを入れるとパンケーキがふわふわになるのは、ヨーグルトに含まれる酸が炭酸水素ナトリウムと反応して、二酸化炭素を発生させるためです。
市販のホットケーキミックスには、生地をふくらませるためにベーキングパウダーが入っています。ベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムは、通常は加熱によって二酸化炭素を発生させ、生地を膨らませます。しかし生地にヨーグルトを加えると、加熱する前から化学反応によって二酸化炭素が発生するのです。
さらに、ヨーグルトに含まれるたんぱく質は、発酵によりその一部が小さな粒子に分解されています。
ヨーグルトのたんぱく質が小麦粉の弾力性をもつたんぱく質「グルテン」に作用することで、しっとりもちもちの食感になると考えられます。
実験!牛乳とヨーグルト、どっちが膨らむ?
ということで、ヨーグルトでパンケーキをつくると牛乳とどのように違うのか、編集部で検証してみました。
材料は市販のホットケーキミックスの箱の裏に書いてあったレシピを参考に、粉100g、卵半分、牛乳とヨーグルトをそれぞれ60gずつ入れています。
混ぜていると、ヨーグルトのほうはしゅわしゅわという音がして、大きな気泡が現れました。ヨーグルト自体に粘り気があるせいか牛乳よりも、もたっとしています。
実食。
焼きあがった見た目はほぼ同じ。牛乳の方がやや膨らみが大きいかな?という印象です。
そして食べてみると…明らかに違いが分かりました!
焼きたてヨーグルトのパンケーキはじゅわっと、もちもちした食感。
一口めに、チーズケーキのような爽やかな香りを感じたのですが、パンケーキ自体に酸味はほぼありませんでした。少し前に流行った、リコッタパンケーキに近しいものを感じます。
編集部内では圧倒的にヨーグルトパンケーキのほうが人気でした。
牛乳の方はサクッとした歯ごたえ。ヨーグルトのような「チーズケーキ感」がないため、小麦やバターの風味をしっかり感じます。シロップなどをかけずに食べると、ややパサつきが気になりました。
もちもちしっとり、がお好きな方はヨーグルトパンケーキ、サクッとした軽めの食感の方がお好みの方は、牛乳がおすすめです。
さらにもちもちを楽しむなら…
ヨーグルトのもちもちパンケーキにハマり、さらにもちもちを追求したい人は粉を変えてみるのも一つの手です。
小麦粉には、薄力粉、中力粉、強力粉があり、それぞれたんぱく質量が異なります。
通常、パンケーキに使うのはたんぱく質が少ない薄力粉。
これを中力粉、強力粉に置き換えることで、グルテン量が増え、よりもちもちした食感になるのです。
一方、グルテンは混ぜて圧をかけると強くなり、膨張を阻害する特徴があります。その分ふわふわ感は減ってしまうので、混ぜすぎには要注意です。
調べてみたら実は奥が深い、ヨーグルトパンケーキの世界。
インターネットで検索すると、さまざまなレシピがあるので、ぜひお好みの食感を見つけてくださいね!