こんにちは。筆者は「すしログ」という鮨専門サイトを運営しつつ、国内外の料理を食べ歩いて20年の「食の変態」大谷だ。食のために世界を放浪し、石毛直道先生を敬愛して文化人類学を専攻。食べ歩くだけではなく自ら料理することを是としている。
今回ご紹介する「Biryani Tokyo(ビリヤニ トウキョウ)」は、高田馬場の住宅街にあって、ビックリするほど洗練されているレストランクオリティのインド料理店だ。油にしても塩にしても上品に用いられている。そして、店名に冠するだけありビリヤニが美味しい。
イタリアンレストランの居抜きとのことで、落ち着いた雰囲気も魅力だ。こちらでビリヤニとライタをいただけば、スパイスご飯とヨーグルトの相性の良さに惚れ惚れしてしまうはずだ。
それでは、「Biryani Tokyo」の魅力をお伝えしよう。
大人がくつろげる空間で、伝統の銅鍋「ハンディ」で炊き上げるビリヤニを。

「Biryani Tokyo」は、インド・バンガロール(南インド)出身のナヴィーン・クマールさんが2024年12月にオープンしたレストラン。
ナヴィーンさんは20年前に来日され、インドでは5ツ星ホテルで料理人としてご活躍された経歴を持つ。お店を開店する前に、新宿御苑でテイクアウトのビリヤニ専門店を始めたところ好評を博したそうだ。
高田馬場のお店では、ナヴィーンさんは接客を担当し、ナヴィーンさんのビリヤニの味に惚れこんだという北インド出身のラヴニーシュ・バーラさんがシェフを担っている。

「Biryani Tokyo」のビリヤニはグレービーとお米を層状に重ねて蒸し上げる「ダムビリヤニ」のスタイルだ。炊飯は「ハンディ」と呼ばれる大鍋で行っている。
ナヴィーンさんにお話を伺ったところ、「ハンディは銅でできている。これで作ると味が全然違う!」とのことであった。そして、スパイスだけでなく、ローズウォーター(ケウラウォーター)を加える点も特徴だ。ビリヤニが届いた瞬間、スパイスとともに立ちのぼる香りをぜひとも楽しんで欲しい。
お店は「インド料理店」と聞いて頭に浮かべるイメージとはかなり異なり、落ち着いた雰囲気でカフェやビストロのような雰囲気だ。

それでは、実際の料理のレポートをお届けしよう。
多彩な食材と、折り重なるスパイスの妙。職人技が光る「Biryani Tokyo」の料理とは?
「Biryani Tokyo」で頂いた料理は以下のとおりだ。
- マサラ・パパドゥ:480円
- アル・ティッキ:780円
- ミックスケバブプラッター:2,780円
- チキンビリヤニ:1,950円
- インドビール(Haywards 5000):880円
- ジン(HAPUSA DRY GIN):1,200円
- ウィスキー(INDRI)ダブル:1,980円

マサラ・パパドゥは、レンズ豆で作るインド式クラッカーのパパドゥに、サラダを乗せた一品目に最適なスナック。パパドゥの香ばしさと柑橘の酸味がベストマッチ!
付け合わせのグリーンチャトニの香りと辛味を加えるとさらにパクパク食べてしまう。

アル・ティッキはインド式のコロッケ。口にするとねっちりしていて、あたかも芋餅のような食感だ。クミンとガーリックの香りで食欲が刺激される。付け合わせのソースはタマリンドの酸味と甘味が効いていて、ジャムのような方向性だ。

ハラバラケバブ、パニールティッカケバブ、ラムシークケバブ、マライティッカケバブは、盛り合わせで約2人前のボリュームがある。

写真手前のハラバラケバブは、ほうれん草、じゃがいも、グリーンピースなど5種類の野菜を使ったベジタリアンコロッケ。
野菜の甘味がたっぷりで、旨味や香ばしさも広がり独特な魅力がある。スパイスはカルダモンの香りが爽快に香る。
焼き目が食欲をそそるパニールティッカケバブは、インドを代表する食材の一つ、パニールのスパイス漬け焼きだ。食感は凝縮されていて、ほんのりとヨーグルトマリネ由来の酸味がある。油脂が軽いチーズで、日本人にとっては豆腐のように感じる。グリーンチャトニと合わせると相乗効果が抜群だ。

なかでも楽しみにしていたのがマライティッカケバブで、大山鶏をヨーグルトスパイスでマリネして焼き上げているそうだ。フェヌグリークとカルダモンと思われる甘やかな香りと、清涼感ある香りの調和が印象深い。
そしてラムシークケバブは香ばしく肉肉しい。クミンパウダーと羊肉の鉄板のタッグだ。

チキンビリヤニは、まず、届いた瞬間にカルダモンの香りがふわっと広がり、ローズウォーターの香りが上品に広がる!実に香り高いビリヤニだ。お米はふわふわで、ぱらりと炊かれている。鶏肉は大山鶏なので繊維質がしっとりしつつも力強い。
チキンはブロイラーではなく大山鶏(銘柄鶏)を使用している。付け合わせにライタ(ヨーグルトソース)、ココナッツ・サラン(グレイビー)、玉ねぎのカチュンバル(サラダ)が付いてくるので、たっぷりの量でも味を変えながら楽しめる。

ビリヤニに添えられたライタは粘度があり、まったりとしている。水分量を調整してから調理しているのではないだろうか。ビリヤニに酸味だけでなくコクを加えることができるので、スッキリしつつ味わい深い。
ココナッツ・サランにはダルも使用しているようで、豆の香りとコクがあるグレイビー。ビリヤニに掛けると甘味も加えることができる。ともかく、満足度が実に高いビリヤニである。
まずはビール、次はジン。グラスに宿るインドの熱気

またこのお店、お酒のラインナップも非常に魅力的だ。
なかでもジンは独自で輸入しているそうなので、他でなかなか飲めるものではない。インドのクラフトジン、ウィスキーの魅力も伝えてくれる貴重なお店だと言えよう。
まずいただいたのは、インドのラガービール、Haywards 5000だ。

まろやかでフルーティな味わい。ラガーだが、香りにどことなくパッションフルーツを感じる。

次に、インド初のクラフトジンを造る「ナオ・スピリッツ蒸留所」のHAPUSA DRY GIN。ジュニパーベリーの香りがしっかり香りつつ、苦味は無い。松のような清涼感を感じさせる香りで美味しい。

最後に、INDRI。ダブルでいただいた。これはバーボン樽、ワイン樽、シェリー樽3つのトリプルカスク製法で熟成されるシングルモルトウイスキーだ。味わいとしてはジャパニーズウィスキーのようなドライな方向性に、非常に特徴的なバニラ香やカラメル香がある。これまた美味しい。
料理とお酒と雰囲気とで、全体的な満足度が非常に高いビリヤニレストランである。遠方から足を運ぶ方は予約して訪問するのが望ましい(立地的に)。
Biryani Tokyo(ビリヤニ トウキョウ)
住所:東京都新宿区高田馬場2-4-11 KSEビル1F
電話番号:03-4400-5532
予約可否:予約可 ※食べログでWEB予約も可能
営業時間:
11:00~15:00 / 17:00〜22:00
定休日:不定休
Instagram:
https://www.instagram.com/biryanitokyo.baba

