ヨーグルトを使ったスープは、古くから世界各地で楽しまれてきました。一方、日本ではスープにヨーグルトを入れる文化が一般的ではありません。そのため、どんな味わいなのか想像できず、本当に合うのか不安になる方もいるでしょう。
そんな方に向けて、本記事では、東京で世界中のグルメを開拓する海外グルメマニアのオグが、都内で味わえる世界のヨーグルトスープ6品をご紹介します。
未知のヨーグルトスープを味わうことで、東京にいながら各国を旅したような体験ができ、ヨーグルトの新たな可能性に気づけるでしょう!
目次
- ヨーグルトスープの歴史
- 東京で味わう世界のヨーグルトスープ6品
- 1.ウズベキスタンのヨーグルトスープ「マスタバ」【新大久保】Eco TURAN food(エコ・トゥラン・フード)
- 2.イランのヨーグルトスープ「アシュレシテ」【高円寺】BolBol(ボルボル)
- 3.シリアのヨーグルトスープ「ジャーダスープ」【広尾】アラビアレストラン ゼノビア
- 4.ロシアのヨーグルトスープ「オクローシカ」【錦糸町】SKAZKA(スカズカ)
- 5.ブルガリアのヨーグルトスープ「タラトル」【雑色】Orphic Bar(オルフィックバー)
- 6.ポーランドのヨーグルト料理「フウォドニク」【永田町】Ani Mru Mru(アニ ムル ムル)
- 【まとめ】東京で世界のヨーグルトスープを堪能しましょう!
ヨーグルトスープの歴史

ヨーグルトスープは、紀元前5000年ごろにメソポタミア・中央アジアで誕生したヨーグルト文化から発展したと考えられています。
まず、遊牧民が保存食として重宝してきたヨーグルトからスープが生まれています。そのひとつが、ペルシャ語の「tarxâna」に由来する「タルハナ」。これはヨーグルトと小麦を混ぜて発酵・乾燥させた“スープのもと”で、現在もトルコやバルカン地域で受け継がれています。
また、西アジアから東ヨーロッパにかけては各地で独自のヨーグルトスープが発達しました。イランのドゥーグ、アルメニアのスパス、トルコの各種チョルバス、ブルガリアのタラトルなどがその一例です。共通の特徴として、ヨーグルトにハーブや穀物、野菜を加えて調理することが挙げられます。
これらのスープは栄養価が高く消化に良いため、伝統的に滋養食や季節料理として重要な役割を果たし、病人食や産後の回復食、結婚式での消化促進スープとしても親しまれてきました。
現代では健康的な発酵食品として国際的に注目され、世界各地のレストランやスープ専門店で提供されるなど、ヘルシーフードの一翼を担う存在として発展を続けています。
東京で味わう世界のヨーグルトスープ6品
ではさっそく、東京でヨーグルトスープが味わえる店をご紹介しましょう。
- マスタバ(ウズベキスタン)
【新大久保】Eco TURAN food(エコ・トゥラン・フード) - アシュレシテ(イラン)
【高円寺】BolBol(ボルボル) - ジャーダスープ(シリア)
【広尾】アラビアレストラン ゼノビア - オクローシカ(ロシア)
【錦糸町】SKAZKA(スカズカ) - タラトル(ブルガリア)
【雑色】Orphic Bar(オルフィックバー) - フウォドニク(ポーランド)
【永田町】Ani Mru Mru(アニ ムル ムル)
1.ウズベキスタンのヨーグルトスープ「マスタバ」【新大久保】Eco TURAN food(エコ・トゥラン・フード)

「マスタバ」は、ウズベキスタンで親しまれている伝統的なスープです。中央アジアの遊牧民の中で発展し、寒冷地・労働の多い地域で、栄養とエネルギーを一度に取ることができる料理として重宝されました。
名前の由来は、「māstāba/mastoba」のタジク語が元になり、語根 “māst”(ヨーグルトや発酵乳を指す言葉)と “āb”(水またはブロス)との組み合わせとされる説があります。
調理法は金属鍋(カザン)を使い、羊肉や野菜を炒め、トマトとスパイスで風味を出したあと、米とブロスで煮込み、仕上げにヨーグルトを添えます。米を使うため「液体プロフ」とも呼ばれることも。

「マスタバ」を提供する『エコ・トゥラン・フード』は、新大久保の路地を入ったところにあるウズベキスタン料理店。閉店しているように見え紛らわしいのですが、実は営業しています。屋根が付いた席に座っている方へ話しかけると、メニューを見せてくれ、調理場の人に作るよう指示してくれるのです。

こちらの「マスタバ」は、米、羊肉、ジャガイモ、玉ねぎ、人参など具沢山のため、非常に満足感があります。肉やスパイスの旨味がしっかり出ていながらも、トマトの適度な酸味とヨーグルトのまろやかさにより、バランスの良いスープに仕上がっていました。
来店のハードルが少し高いのですが、本場ウズベキスタン人が作る「マスタバ」は絶品なので、ぜひ来店してみてください。
Eco TURAN food(エコ・トゥラン・フード)
東京都新宿区百人町2-20−23 1F
電話番号:080-9534-0007
アクセス:JR山手線「新大久保」駅 徒歩5分
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休


