1月下旬くらいになると、鼻水、目のかゆみ、のどの違和感など、さまざまな症状に悩まされます。
きっと、季節の変化を花粉で感じるという方も多いのではないでしょうか。すでに「花粉が……」という話題もちらほら出始めていますよね。
いまや花粉症は日本人の2人に1人とも言われ、もはや国民病のひとつ。多くの場合、対策は薬を飲む、マスクをする、目薬を使うなど「症状を抑えること」に向かいます。
こうした対処療法は必要なこと。しかし最近の研究では、もっと根本的な部分に目を向ける必要があることが分かってきました。花粉症は、目や鼻の問題だと思いきや、根本は「腸」にあるらしいのです。
花粉症は、免疫の“誤作動”
しかしなぜ「腸」なのか? このことを理解するために、まずは、花粉症の定義から。
花粉という本来は無害なものに対して、体の免疫が過剰に反応してしまうことで起こるのが花粉症。
本来の免疫の役割は、危険なものには反応し、無害なものはスルーすること。花粉症は、この仕分けで誤作動が起き、免疫が暴走してしまった結果とも言えます。
この免疫の誤作動や暴走が起こらないようにコントロールしている一つの重要な因子が、腸内にすむ「腸内細菌」というわけなのです。その発想はなかった!
腸内細菌は、単独ではなく“チーム”で働く
腸内細菌というと、善玉菌・悪玉菌という二元論で語られがちです。ところが、こんにち腸内細菌は多様な菌が連携して働く存在だと考えられるようになりました。
特に注目されているのが、菌から菌へと役割がつながる「リレー構造」。例えば、免疫の暴走を抑えると言われている「短鎖脂肪酸」ですが、私たちが食べた食物繊維を材料にして、菌がバトンをつなぐようにして産生されます。
つまり、最初に食物繊維を分解する菌、それを利用する乳酸菌やビフィズス菌、さらにその代謝産物を使う別の菌たち…。この流れの中でつくられるのが「短鎖脂肪酸」なのです。
ヨーグルトは「菌のリレー」を支える存在
とはいえ、腸内細菌はそう単純ではありません。菌のなかには数日で腸内を通過する「通過菌」というものがあります。実際、食品から摂る菌の多くは、数日で体外に排出されます。
しかし「なんだ、通過するだけか!」と言うなかれ。これらの菌は、通過する間に腸内環境を整え、もともと腸にいる菌たちの働きを後押ししてくれる有用なものなのです。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、この腸内細菌のリレーにおいて、重要な役割を担っています。
大切なのは、特別なことより“続けること”
こう聞くと「よっしゃ!今夜ヨーグルトたくさん食べるぞ!」と思いがちですが、ヨーグルトは、一度にたくさん食べるよりも、少量を継続することが重要。
週に数回、できれば毎日。あわせて、野菜や海藻、豆類などの食物繊維も意識する。ヨーグルトが「走者」なら、食物繊維は「バトン」。この両方がそろって、腸内のリレーはうまく回ります。何事も「ほどほど」と「バランス」なのですね。
だから、ヨーグルトを食べる意味がある
突然のくしゃみやかゆみで気づく花粉症は、対策につい即効性だけを求めがちです。つらさを和らげたい!その気持ちは痛いほどわかりますが、日々の食事が、数週間後、数か月後の体調をつくるのも事実。
ヨーグルトは、特別な健康食品ではなく、日常の延長にあるもの。本格的な花粉シーズンに備えて、ヨーグルトで免疫を整える。これは対処療法とともに、身体を根本から整える、新しい花粉対策の潮流となりそうです。

