高タンパク低脂肪ならこれ!ふわふわ食感のクワルク、筋トレ後のスキール
ヨーグルトよりしっかり固くてフレッシュチーズのよう。クワルクは昔ながらの焼菓子にも使われたりしていて、オランダ乳製品の定番アイテムの一つです。
生乳を乳酸菌などでサワーミルクにし、これを温めて凝固させたのちに水切りして作られます。フランスではフロマージュブランと呼ばれ、ドイツや東欧でも広く食されるもので、「ヨーグルトチーズ」と説明されることも。その製法から、ヨーグルトではなくフレッシュチーズに分類されます。
スプーンですくうと、しっかりかたまっているのに空気が入ったようにほわほわしていて、ババロアを思わせます。ヨーグルトのようなしっかりした酸味がありつつ、舌触りはつるんというよりふわふわで、なるほどたしかにチーズという感じ。
まわりの友人たちは、ヨーグルトと同様朝食にオートミールと食べるそうです。パンやクラッカーに塗って食べることもできるという記事を読んで、オランダ人の友人たちに聞いたら、「初耳だね。フランス人っぽい」と言われてしまいました。そうかもしれません。
栄養面から特筆すべきは、驚異的なタンパク質の含有量。普通脂肪と低脂肪のものがありますが、低脂肪のクワルクは100gあたりタンパク質が9g含まれ、脂質0g、炭水化物は4gのみ(Melkan社の場合)。
高タンパク質ヨーグルトといえばギリシャヨーグルトが定番ですが、タンパク質の量ではクワルクが上回っています(9g vs 6g)。近年のプロテインブームで再び人気になってもいるようです。
ただしあまりに昔から当たり前にあることもあってか、「高タンパク質な乳製品といったら、クワルクよりもスキール(後述)の方が思い浮かぶ」というのが友人たちの話です。フルーツ味やチョコチップ入りの甘いものも各種あり。
私は、オランダの乳製品の中でクワルクが一番気に入っていて、1kgのバケツを買って毎朝オートミールやフルーツと共に食べています。
高タンパクで脂質ゼロ!オランダの筋トレ後の定番はスキール(Skyr)
スキールはアイスランド生まれの発酵乳で、高タンパク低脂肪であることから若者に人気に。数年前に「高タンパクな乳製品」として宣伝されて流行ったそうです。日本でもIsey SKYRが日本ルナから発売されていますね。
ギリシャヨーグルトやクワルクと何が違うの?と疑問が上がりますが、大きな違いは酵素の有無。ギリシャヨーグルトは乳酸菌のみで発酵させますが、スキールは乳酸菌とレンネットという酵素が作用します。
またクワルクのように凝固後の加熱をしません。レンネットは多くのチーズ作りに使われるもので、ゆえにスキールも厳密にはチーズに分類されるようです。
伝統的なスキールの作り方は、生乳からバターやクリームをとった残りの脱脂乳に前日の残りのスキールを加え、保温して一日発酵させたのちに水切りするというもの。
味は、トルコヨーグルトのように水分が少なくクリームのようだけれども、乳脂肪分が少ない分さっぱりしていて、酸味は中程度。クワルクと似ていて、日本のものだとダノンジャパンの「オイコス」に近い印象です。
アイスランドでは、朝食や軽めのお昼、夕飯としても食べていました。バニラやベリー味など、こちらもフレーバーたくさん。
栄養成分もクワルクによく似ていて、タンパク質は100gあたり11g、脂質0g。クワルクと大して変わらないように思えるのですが、それでも「タンパク質といえばスキール」というマーケティングによるイメージがあり、筋トレ後に食べるものとしての地位を保っているようです。