【水切り食材④マシュマロ】洋酒ドーピングで激変!ふわもこおしゃれスイーツの誕生
マシュマロは、指で押すとムンッと戻るような弾力がある。これはきめ細やかな気泡によるもので、そこにヨーグルトの水分を吸わせれば、新食感の水切りヨーグルトができそうだと考えた。
食品工業的には、マシュマロは煮詰めた糖液にゼラチンなどを加え、強く撹拌して作られる。家庭では、イタリアンメレンゲ(卵白に熱いシロップを加えてつくる艶やかなメレンゲ)をゼラチンで泡を潰さないように固める製法がある。(参考:エイワのマシュマロ)
いずれにせよ、気泡が決め手の食材だ。そのままでは大きすぎるのと、ヨーグルトの水分をよく吸わせるため、ハサミで2cm角くらいに切ってからヨーグルトに漬けた。
[結果]水が切れてもフワフワ食感。洋酒やレモンの香りはマスト!
水切りヨーグルトのような硬さはなく、マシュマロのふわふわとした食感が優位である。しかし、ヨーグルト中の水分は確実に減っており、ふたつが合体して新しい菓子が爆誕していた。
正直なところ、このマシュマロはマシュマロ単体だと香料の強さがきつい。これが、ヨーグルトに混ぜて一晩おくことで「少しフレーバーのあるヨーグルト」といった風情になったのは良い変化だった。むしろ、このくらいの香りがついた市販のヨーグルトは普通にありそう。まずは、この変化を得たことにトライした価値があった。
ただし、風味が安っぽい。そこでグランマルニエ(オレンジのリキュール)を数滴垂らしてみると風味が激変。まるでギモーヴのような雰囲気になる。ギモーヴは、フルーツピューレ、砂糖、ゼラチンでつくるふわふわ食感のスイーツだ。比較的チープな洋菓子に洋酒は非常に効果的。ラム酒やオレンジキュラソーなどもおすすめできる。
また、レモン汁をかけると、マシュマロの人工的な香りや甘ったるさが消えて、さっぱりと食べることができた。甘さ控えめのブルーベリーソースを垂らしたり、オレンジなど香りのある果物と合わせてもよさそうだ。
もこもことした見た目はアイスクリームのトッピングにしてもいい。ヨーグルト×マシュマロは、この実験で一番のダークホースかもしれない。
[評価]
水切れ度合:★★★
風味のよさ:★★(洋酒ドーピングにより激変)
寸評:水切りヨーグルトの硬さはないが、水はそれなりに切れる。チープな甘さを洋酒で激変させると新しいスイーツが爆誕する。アイスクリームのトッピングにも。