「ヨーグルトの日」特集ページはこちら

みんなのヨーグルトアカデミー

ヨーグルトアカデミーが「Milk Creative Award 2024」の最優秀賞を受賞しました! ヨーグルトアカデミーが「Milk Creative Award 2024」の最優秀賞を受賞しました!

5月15日は「ヨーグルトの日」

実験!一晩凍らせてもカチカチにならないヨーグルトアイスの作り方

ヨーグルトラボ 投稿日:2025.07.18

実験!一晩凍らせてもカチカチにならないヨーグルトアイスの作り方

蒸し暑い夏は、毎日のようにアイスを食べたくなってしまいますが、気になるのがカロリーとお財布事情…。そんな時、頼りになるのがヨーグルトです。

ヨーグルトで作るアイスは、手軽でお腹を満たしてくれるのに栄養もとれるすぐれもの。

好みのフルーツやソースをトッピングして楽しめるだけでなく、1パックでたっぷり作れてリーズナブルでもあります。

でも…「カチカチでスプーンが入らない」「全然アイスっぽくならない!」 そんな失敗もよく聞きます。

目指すのは、ガリガリじゃない、スプーンでとろけるあの食感。さらに、家にあるものでできて、簡単で、ちゃんとおいしい。 そんな“正解アイス”の作り方はあるのでしょうか?

なぜヨーグルトアイスはカッチカチになるの?

フローズンヨーグルト

そもそも、なぜヨーグルトで作ったアイスはガリガリの食感になるのでしょうか。

その原因は水分にあります。

実は、プレーンヨーグルトは87〜88%が水分(無脂乳固形分と乳脂肪分を除いた量)。そのため、そのまま冷凍すると大きな氷の結晶ができ、結果的にガリガリの食感になってしまうのです。

そこでよく言われるのが「冷凍中に何度か取り出してかき混ぜると、なめらかになる」という方法。しかし、その“途中で混ぜる手間”が面倒すぎる!

また、一度冷凍したヨーグルトを解凍すると、水分が分離してボソボソになってしまうので要注意。
(参考記事:「ヨーグルトの雑学」

そこで今回は、“かき混ぜナシ”でどこまでなめらかにできるかをテーマに、ヨーグルトアイスをいくつかの方法で作り比べてみることに。

実験方法

①材料は家庭用冷蔵庫で一晩以上冷凍する。

②冷凍庫から取り出して5分後に試食。なめらかさを判断する。

実験!手軽になめらかヨーグルトアイスを作る方法にチャレンジ

[作戦1]水を切って凍らせてみる

まず、ヨーグルトの水分を減らせば、凍ってもガリガリにならないのでは?

との仮説から、ヨーグルトの重量の2分の1まで水切りをしたヨーグルト(グリークヨーグルト)を凍らせてみました。味のバリエーションは2種類で、ひとつがはちみつ、もうひとつがバナナ。バナナはねっとりしているので、その食感がプラスに作用することに期待します。

水切りヨーグルト90g+はちみつ10g。
A:水切りヨーグルト90g+はちみつ10g。シンプルでヘルシーな風味を狙います。
水切りヨーグルト50g+バナナ50g。
B:水切りヨーグルト50g+バナナ50g。バナナはジップロックに入れて潰しました。バナナの自然な甘みとねっとり感に期待。
A(写真左)水切りヨーグルト90g+はちみつ10g。シンプルでヘルシーな風味を狙います。
B(写真右)水切りヨーグルト50g+バナナ50g。バナナはジップロックに入れて潰しました。バナナの自然な甘みとねっとり感に期待。

[結果1]バナナのねっとり感が効果的!

A.水切りヨーグルト90g+はちみつ10g

ヨーグルトらしいフレッシュさとコクを感じられたのですが、今回の実験の中で一番ガリガリ食感になってしまいました…。やはり、ヨーグルトのみで作るには途中でかき混ぜるなどの工夫が必要そうです。

A:水切りヨーグルト90g+はちみつ10g

B.水切りヨーグルト50g+バナナ50g

口当たりはガリッとしているものの、バナナのおかげでとろりとした後味。砂糖不使用なので自然な甘さが心地いいです。

B:水切りヨーグルト50g+バナナ50g

[作戦2]水分を吸う食材をヨーグルトに加えてみる

編集部内でも話題になった佐藤貴子さんのこちらの記事「水を切らない水切りヨーグルト」を参考に、アイスの具にしても美味しそうな食材をヨーグルトに加えてみました。

ひとつはマシュマロ、もうひとつはドライフルーツ。しっかりヨーグルトに水分を吸わせてから凍らせます。

ヨーグルト70g+マシュマロ30g
C:ヨーグルト70g+マシュマロ30g。ふわしゅわ食感がアイスでも再現できるのか!?
水切りヨーグルト70g+ドライアプリコット30g
D:水切りヨーグルト70g+ドライアプリコット30g。漬け込み後はアプリコットがぷるぷるに戻っていて期待大。
C(写真左)ヨーグルト70g+マシュマロ30g。ふわしゅわ食感がアイスでも再現できるのか!?
D(写真右)水切りヨーグルト70g+ドライアプリコット30g。漬け込み後はアプリコットがぷるぷるに戻っていて期待大。

[結果2]マシュマロのふわふわ食感が効果的!

C.ヨーグルト70g+マシュマロ30g

これはヒット! ヨーグルトを吸わせたマシュマロは凍らせても柔らかく、シャーベット状のヨーグルト部分とのコントラストが楽しめます。

C. ヨーグルト70g+マシュマロ30g

D.水切りヨーグルト70g+ドライアプリコット30g

味は美味しいのですが、ヨーグルトを吸って柔らかくなったはずのアプリコットが凍ったことで硬くなりすぎてしまいました。今回の「なめらかにする」という目的を考えるとちょっといまいちかも。

D. 水切りヨーグルト70g+ドライアプリコット30g

[作戦3]ホイップクリームを加えて空気を含ませる

後でかき混ぜるのが面倒なら、最初にホイップすればいいじゃん! ということで、ヨーグルトにホイップした生クリームを混ぜて凍らせてみました。そもそもこのヨーグルトホイップ、フルーツサンドのクリームとしてめちゃくちゃ優秀なんですが、凍らせても優秀なのでしょうか?

E.水切りヨーグルト50g+固く立てた生クリーム50g+はちみつ10g
E:水切りヨーグルト50g+固く立てた生クリーム50g+はちみつ10g

[結果3]スッとすくえるなめらかテクスチャー

E.水切りヨーグルト50g+固く立てた生クリーム50g+はちみつ10g

これは一目瞭然。スプーンがスッと入り、写真をみてもなめらかな表面がわかると思います。今回の中で一番柔らかい食感でした。

惜しかったのは、生クリームの味がヨーグルトの味にやや勝ってしまったこと。味は好みが分かれるかもしれません。また、生クリームをホイップするのがやや手間なので、市販のホイップクリームを活用してもいいでしょう。

E.水切りヨーグルト50g+固く立てた生クリーム50g+はちみつ10g

[まとめ]一晩凍らせてもカチカチにならないヨーグルトアイスの作り方

今回は、①水分を抜く ②水分を吸わせる ③最初に空気を含ませる、という3つの方法を使い、5通りの作り方を試してみました。結論としておすすめなのは……

⚫︎何がなんでもなめらかにしたい人 → E.ヨーグルト+生クリーム

⚫︎ヨーグルト感を楽しみつつ、脱ガリガリしたい →C.ヨーグルト+マシュマロ

⚫︎ヘルシーに毎日食べたい! →B.ヨーグルト+バナナ

今回試したレシピはどれも「ヨーグルト+ひと工夫」。水切りや漬け込みは時間がかかるものの、準備にかかる時間はほぼ10分以内です。

このひと手間で毎日ヘルシーなアイスが食べられると思ったら超お手軽。冷凍フルーツやカカオニブなど、お好みのトッピングをしても楽しく食べられそうだと思いました。

好みに合わせてアレンジしながら、罪悪感のない夏のおやつを楽しんでみてくださいね!

記事を書いた人

みんなのヨーグルトアカデミー編集部
みんなのヨーグルトアカデミー編集部

私たちは「ヨーグルトを通して世界を見る」をテーマに、食べる人、つくる人、料理に使う人、研究者する人など、ありとあらゆるヨーグルト関係者に取材を敢行し、さまざまな角度からヨーグルトの面白さを発信。

普段何気なくヨーグルトを食べている人のヨーグルト愛をくすぐり、もっと楽しく、おいしくヨーグルトに関わってもらいたいと考えています。

OTHERS

よく読まれている記事