
タイに暮らしていると、コンビニやスーパーの冷蔵棚にずらりと並ぶヨーグルトの種類の多さに驚かされます。かつて乳製品をあまり口にしなかったこの国でも、いまやヨーグルトはすっかり日常の一部になりました。
朝食代わりにする人もいれば、南国フルーツと混ぜてスムージーにしたり、デザートとして楽しんだり。
健康とおいしさを両立した手軽な食品として、ヨーグルトはタイの暮らしの中に自然と溶け込んでいます。
特に首都バンコクでは、日本、欧米、そしてタイのローカルブランドなど、さまざまな国の商品が買えるように。なかでもどんな商品が存在感を放っているのか、ご紹介しましょう。
日本発・タイ製造「明治(meiji)」はコンビニでも買える安心のブランド

まず、タイで圧倒的な存在感を放つのが、日本でもおなじみの明治ブランドです。
ヨーグルトはタイで生産されており、強固な流通ネットワークによって、バンコクやチェンマイのセブンイレブン、ファミリーマート、トップス、ロータスなど、主要なコンビニやスーパーならどこでも手に入るのは頼もしい限り。
商品は、ミックスベリー、ストロベリー、ライチなど、フレーバーのあるものが中心。日本で見かけることがないような、タイならではの味を見つけるのも楽しみのひとつ。
また、カップの大きさは1人前の食べ切りサイズが一般的。蒸し熱いタイの気候で日持ちがしにくいのと、「その場で食べ切る」「気楽に健康を意識する」といったタイ人の気質にも合っているのだと思います。ちなみに日本のコンビニなどで発売されているサイズよりも、ひとまわり小さい135グラム、110グラムなどが主流です。
しかし、最近は大型スーパーなどで日本ではおなじみの大きめサイズを見かけるようになりました。これはきっと、冷蔵庫に常備する家が増え、より幅広い層にヨーグルトが受け入れられているということかもしれませんね。
牧場から製造まで手掛けるタイ発オーガニックブランド「Dairy Home」

続いては、タイ国内ブランドで注目を集めている「Dairy Home」。
タイ東北部に位置するナコーンラーチャシーマー県に拠点を持ち、自社農場で育てたオーガニック牛乳を使用しています。環境に配慮した生産体制と、添加物をできるだけ使わないシンプルな製品づくりが特徴です。
「No sugar added(砂糖不使用)」のプレーンタイプや、ブルーベリー入りのカップタイプなど、自然な味わいが魅力。都市部のスーパーでは定番商品として定着しており、健康志向の高い層やナチュラル志向の若い女性たちに支持されています。
私自身もこのブランドのヨーグルトをよく買うのですが、プレーンタイプに「Doi Kham(ドイカム)」のトロピカルフルーツジャムを少し混ぜて食べるのが最近のお気に入りです。

「Doi Kham」はタイ王室プロジェクトから生まれた国営ブランドで、タイ産フルーツの美味しさを生かした無添加ジャムが人気。マンゴーやパッションフルーツの自然な甘さが、酸味のあるオーガニックヨーグルトとよく合い、朝のひとときを少し贅沢にしてくれます。
こうしたローカルブランド同士の組み合わせにも、タイの豊かな食文化の広がりを感じます。
タイの国民的ヨーグルトブランド「Dutchie(Dutch Mill)」

一方で、より身近で親しみやすい存在として長年愛されているのが「Dutchie(ダッチー)」。Dutch Mill グループが展開するこのブランドは、子どもの頃から慣れ親しんだタイ人も多い国民的ヨーグルトです。
カップタイプのヨーグルトには、ナタデココやミックスフルーツなど、タイらしい素材を使ったフレーバーが豊富。甘みがあるデザート感覚の味わいは、日々の小さな楽しみとなっているよう。飲むヨーグルトも定番で、学校帰りの子どもたちからオフィスワーカーまで幅広い層に浸透していると感じます。
“今のタイ”のヨーグルト人気を見るならスーパーの棚へ!
こうして、スーパーやコンビニなどの棚を眺めると、明治のような海外ブランドから、オーガニックのDairy Home、昔ながらのDutchieと、日本とは異なる多様性があると感じます。
また、売り場もかなり幅広いです。例えば、バンコクにあるプレミアムスーパーマーケットチェーン「Tops(トップス)」では、2メートルに渡る圧倒的な広さの乳製品コーナーがあります。

タイ国内に15,430店舗あると言われているセブンイレブン(7-Eleven Thailand)でも、日本のセブンイレブンでの乳製品の売り場面積と比べてヨーグルトが占めるスペースは広いです。

さらに、タイ第二の都市チェンマイのローカルスーパー「ロータス(Tesco)」を訪れると、ヨーグルト棚の上段(2段目の列の右側)に明治の青いパッケージがずらりと並び、隣にはギリシャヨーグルトや輸入ブランドが並んでいました。
「ロータス」の乳製品コーナーを歩いてみると、棚一面に並ぶヨーグルトの多様さに圧倒されます。こうした光景をみると、首都バンコクのみの流行りではなく、タイ国内全土でヨーグルトが暮らしの中に根付き始めていることが伝わってきます。
また最近では、ギリシャヨーグルト(グリークヨーグルト)や、低脂肪・無糖タイプなど健康志向の高まりに応えるラインナップが増えています。

特にギリシャヨーグルトは、高たんぱく・低脂肪でフィットネス層から人気。都市部では、ジムやヨガ帰りに購入する若い世代の姿もよく見かけます。
かつて乳製品をあまり食べなかった国で、これだけの選択肢が揃っている光景を見ると、時代の変化を感じるもの。
タイにおけるヨーグルトは、今や特別なものではなく、「日常でちょっと体にいい楽しみ」。ぜひタイに来たら、ヨーグルト売り場をのぞいてみてはいかがでしょう。

