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西早稲田のスリランカ料理「アプサラ レストラン&バー」で食べた、オーダー必須のヨーグルト料理「キリパニ」とは?

外で食べる 2023.06.13

西早稲田のスリランカ料理「アプサラ レストラン&バー」で食べた、オーダー必須のヨーグルト料理「キリパニ」とは?

こんにちは。筆者は「すしログ」という鮨専門サイトを運営しつつ、国内外の料理を食べ歩いて20年の「食の変態」大谷だ。食のために世界を放浪し、石毛直道先生を敬愛して文化人類学を専攻。食べ歩くだけではなく自ら料理することを是としている。

今回ご紹介する「アプサラ レストラン&バー」は、西早稲田にあるスリランカ料理のレストランである。

スリランカ料理に馴染みがない人を虜にしつつ、カレーマニアからも絶大な評価を集めるスリランカ料理の優良店だ。スリランカ料理を食べたことがない人にとって、初めて訪問するお店として申し分ない。

こちらの名物料理は「スリランカカレーのバナナリーフ包み」だ。
老若男女問わず心をつかまれる見た目で、味もまた格別。オーダー率が非常に高いメニューである。

しかし多くの人が忘れがちなのが、ヨーグルトを用いた料理「キリパニ(ヨーグルト&キトゥルハニー)」だ。
デザート的な位置づけであるが、食後に頂き、料理の印象を強めてくれる名脇役だと言える。

それでは、「アプサラ レストラン&バー」と「キリパニ」の魅力を、お伝えしよう。

スリランカ料理の特徴と【キリパニ】とは?

まずは、スリランカ料理の特徴を挙げてみたい。インド料理との違いは以下のとおりだ。

  • ナーンがない
  • 魚介類を多用
  • 多様なふりかけと副菜(サンボル)
  • 鰹節にそっくりなモルディブフィッシュの多用

上記は筆者が大阪や東京で、スリランカ料理を食べ歩いた結果として考える、インド料理との明らかな違いだ。

さらに、スリランカ特有のスパイスを挙げると以下の3つがある。

  • ランペ(パンダンリーフ)
  • カラピンチャ(カレーリーフ)
  • トゥナパハ(ローストカレーパウダー)

インド料理とパキスタン料理は、馴染みがない人にとっては同じカレー料理に見えるものだが、インド料理とスリランカ料理は明らかに異なる。

盛り付けも豪快にぶっかけることが多いが、色彩が多様なので美しく見えるところが魅力だと言えよう。

そして、本記事の名脇役と言うか隠れた主役である「キリパニ」を紹介する。

「キリパニ」はスリランカの食堂や露店、ホテルの朝食ビュッフェなどで幅広く食される国民的なヨーグルト料理である。

スリランカでヨーグルトと言えば、水牛のヨーグルト「ミーキリ」が一般的だ。
その「ミーキリ」に「キトゥルパニ」をかけて食べる「キリパニ」が有名だ。

「キトゥルパニ」とは、「キトゥルハニー」とも呼ばれる、孔雀椰子の蜜だ。見た目はハチミツよりも茶褐色で色が濃く、どちらかと言うとメイプルシロップのようである。

味わいについては、ハチミツよりも濃く、軽い苦味があり、華やかさはない。
初めて食べる人にとっては、意表をつかれる味わいと香りのシロップだろう。

「キリパニ」の素晴らしいところは、カレー料理との相性が抜群である点だ。

名物の「スリランカカレーのバナナリーフ包み」はボリューム感がある。

日本人に人気なインド北部のカレーに比べると油分は控えめだが、スパイス料理なのでオイルを使用する。ちなみに基本的にスパイスは脂溶性なので、オイルを使わないと香りを引き出せない。

よって、食後は満腹感を抱きがちだが、むしろ更に「キリパニ」をいただくことで、食後感が軽くなるのだ。
ヨーグルトの威力を実感できるので、スリランカ料理をたっぷりいただく時は「キリパニ」もセットで食べてほしい。

それでは、「アプサラ レストラン&バー」で頂いた御料理のレポートをお届けしよう。

「アプサラ レストラン&バー」のお料理を紹介!

アプサラ レストラン&バー
アプサラ レストラン&バー

「アプサラ レストラン&バー」のメニューは豊富で、店名に「バー」と付く通りダイニングバーとして利用できるラインナップだ。

前菜では、スリランカ料理を酒肴として提供している。 「パリップワデー(挽き割りひよこ豆の揚げスナック)」や「カダラテルダーラ(ひよこ豆のチリ炒め)」に加えて、「フライドスパイシーキビナゴ」と言った日本人向けの素敵なアレンジが光るメニューもある。

そして、隠れたファンが多い「デヴィル(トマトチリ炒め)」もバッチリ押さえている。

この度いただいたもの

  • ライオンラガー:660円
  • スリランカカレーのバナナリーフ包み:1,760円
  • キリパニ(ヨーグルト&キトゥルハニー):495円
スリランカカレーのバナナリーフ包み
スリランカカレーのバナナリーフ包み

お店が「当店一押しのメニュー」と掲げる看板メニューだ。複数のおかずとバスマティライス(インドで栽培されているインディカ米の一種)がバナナの葉っぱで包まれていて、開く時から楽しい。
なんと、約40種類のスパイスが使用されているそうだ。

バナナリーフを開く

バナナリーフを開く途中、パイナップルやココナッツの良い香りが広がり、テンションが上がることは間違いない。

開くと香りが強まり、湯気と共にスパイスの香りが広がる

開くと香りが強まり、湯気と共にスパイスの香りが広がる。
バスマティライスはターメリックで炊かれていて、スリランカ料理になくてはならない「ポルサンボル(ココナッツふりかけ)」や「ルヌミリス(辛いふりかけ)」、「シーニサンボル(モルディブフィッシュと玉ねぎのふりかけ)」がふりかけられている。

真ん中に鎮座するチキンはホロッと柔らかくおいしい。

スリランカ料理が初めての方には、各種カレーやおかずを順番にちょっとずついただいた後に、混ぜて食すことをオススメする。

混ぜるのに抵抗感を抱く人もいるかもしれないが、スリランカ料理は混ぜることで複雑玄妙な味わいとなる。

「アプサラ レストラン&バー」のスリランカカレーは、香り、甘味、酸味、辛味、塩味のバランスが抜群なので、混ぜる喜びがひとしおだ!

カレーリーフの香りが常に心地良く、意外性を感じるのがパイナップルだ。
カレーに見事なまでに馴染んでいるため、驚きがある。
「アンチ・塩気のある料理にパイナップル」な方もおいしい!と思うだろう。

途中から「パパダム(薄焼きせんべい)」を細かく割ってふりかけると味わいが変化する。

途中から「パパダム(薄焼きせんべい)」を細かく割ってふりかけると味わいが変化する

「アプサラ レストラン&バー」の「パパダム」は非常にハード系で、スナッキーな食感と香りが楽しい。

キリパニ(ヨーグルト&キトゥルハニー)
キリパニ(ヨーグルト&キトゥルハニー)

そして、食後に「キリパニ」をいただく。

キトゥルハニーは、単体で食べる時とヨーグルトと食べる時で印象が変わる。
単体だと、とろっとしていてみたらしのようなテクスチャーだが、ヨーグルトと頂くとサラッと馴染む。
そして、ヨーグルトの酸味が際立ち、活きる。

カレーの後にスッキリと楽しめる素敵なスイーツだ。
バナナリーフ包みはボリューミーだが、その後にヨーグルトをいただくとスッキリするのが不思議だ。

ヨーグルトマジックを実感し、インドやネパールだとヨーグルトがプレートに乗っている理由が分かる。

これは是非とも頼んでほしい。

ライオンラガー
ライオンラガー

スリランカのビールだ。甘味があり、まろやかなラガーで苦味がじんわりと広がる。
味わいの方向性的に、南国を感じさせるスリランカカレーと相性が良い。

ビールの品揃えは豊富で、ヤッホーブルーイング(よなよなエールなど)も置いている。
さらに、蒸留酒のルーツである「ココナッツアラック」もあるので、蒸留酒が好きな人は頼まれると良いだろう。

お店は大人気なので、休日は予約するか早めの時間帯の訪問がベターだと思われる。

アプサラ レストラン&バー

住所:東京都新宿区西早稲田3-19-1 いせかねビル1F
電話番号:03-6205-5252
予約可否:予約可
営業時間:11:30~21:30 (L.O.21:00)
定休日:なし
お店の公式サイト
https://apsara-restaurant.com/

記事を書いた人

大谷悠也
大谷悠也

鮨研究家、文筆家、ブロガー。鮨の人気を高めるべく「すしログ」を運営し、全国を精力的に回る。鮨に限らず、旺盛な食欲と好奇心を腹に、日本国内外で6,000軒以上の飲食店を訪問。市場や生産者、醸造家のもとに足を運び、自ら調理も行う。

すしログ
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