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グリークヨーグルト発祥の地、ギリシャで出会ったヨーグルトの食べ方4選[現地レポ]

外で食べる 投稿日:2026.05.07

グリークヨーグルト発祥の地、ギリシャで出会ったヨーグルトの食べ方4選[現地レポ]

ギリシャの食卓に欠かせないヨーグルト

ギリシャの食卓に欠かせないヨーグルト

エーゲ海の深い青とオリーブの木々、白壁の家並みが連なる島々。この国・ギリシャの食卓に、確かな存在感をもっているのが「ヨーグルト」です。

ヨーグルトの起源は、はるか古代、中央アジアの遊牧民が乳を保存する知恵として生み出した発酵乳にさかのぼると言われています。その技術は人とともに移動し、交易を通じて地中海世界へと広がりました。

古代ギリシャでも蜂蜜をかけて食べられていたと言われるほど、甘い蜂蜜と爽やかな酸味の組み合わせは、現代のギリシャヨーグルトの楽しみ方にも通じる、どこか懐かしい味の原型です。

三方を海に囲まれ、乾燥した地中海性気候をもつギリシャの風土は、牛よりも羊や山羊の飼育に適していました。岩肌の多い土地でたくましく育つ羊や山羊の乳は、濃く、力強い風味を宿します。その乳をゆっくり発酵させ、布で濾して水分(ホエー)を取り除く。こうして生まれたのが、世界で「グリークヨーグルト」として知られる、濃厚でクリーミーなヨーグルトのルーツです。

この「濾(こ)す」というひと手間は、単なる製法以上の意味をもっています。暑い夏でも保存性を高め、栄養価を凝縮させるための生活の知恵。山と海に囲まれた環境のなかで、限られた資源を無駄なく生かしてきたギリシャの歴史そのものが、そこに凝縮されているのです。

さらに古代から東西交易の要衝であったギリシャは、多様な文化が交差する場所でもありました。バルカン半島や中東と響き合いながら、独自の味わいを育み、やがて濃厚なギリシャ式ヨーグルトとして世界へと広がっていきます。しかし本場で味わうヨーグルトは、単なる輸出商品とは別物です。

ギリシャの食卓に欠かせないヨーグルト

朝の市場で量り売りされる白い塊。素焼きの器に盛られ、黄金色の蜂蜜をたらりとかけて供される一皿。肉料理の横に添えられ、爽やかな酸味で暑さを和らげるひとさじ。

ギリシャにおいて、ヨーグルトは朝食であり、デザートであり、料理の名脇役でもあります。そして、日々の暮らしのリズムとともに息づく生活の味なのです。

次章では、そんな本場ギリシャで出会った「ヨーグルトの食べ方4選」をご紹介します!

①生乳の濃厚な風味をストレートに味わう

生乳の濃厚な風味をストレートに味わう

まずは定番のグリークヨーグルトをご紹介します。

私たちが「グリークヨーグルト」と呼んでいるものの正体は、ギリシャ語で「ストラギスト・ヤウルティ(水切りされたヨーグルト)」と呼ばれる伝統的な乳製品です。

その最大の特徴は、製造過程で行われる徹底した「水切り」。発酵させたヨーグルトをモスリンの布袋に入れ、数時間かけてじっくりと乳清(ホエー)を取り除く。この工程により、スプーンですくっても落ちないほど濃密で、まるでクリームのような滑らかな口当たりが生まれるのです。

水切りによって水分が減る分、栄養素が極限まで凝縮されます。タンパク質は一般的なヨーグルトの約2倍。乳清とともに乳糖(ラクトース)が除去されるため、炭水化物が少なく、消化しやすいのも特徴です。

現代の量産品は牛乳が主流ですが、ギリシャの伝統的なスタイルでは「羊乳」や「山羊乳」が使われます。

伝統的な製法で守られたヨーグルトには、腸内環境を整え、免疫力を高める生きた善玉菌が豊富です。ギリシャでは、この健康効果を期待して、朝食だけでなく食後の消化を助けるデザートとしても日常的に食されています 。

アテネのヨーグルト専門店「Fresko Acropolis」内観
アテネのヨーグルト専門店「Fresko Acropolis」内観

そんなグリークヨーグルトを味わうのにオススメなのが「Fresko」です。こちらは、アクロポリスなどアテネの主要な観光エリアに位置する、地元客と旅行者の双方に人気のヨーグルト専門店です。

この店最大の特徴は、伝統を大切にしながらも、現代的なスタイルで自分好みの一皿をカスタマイズできる点にあります。

アテネのヨーグルト専門店「Fresko Acropolis 」のショーケース
アテネのヨーグルト専門店「Fresko Acropolis 」のショーケース

まず、ヨーグルトのベースは「ライト」、「トラディショナル」、「羊乳(濃厚)」から3つのスタイルを選びます。

次に選ぶのがこだわりのトッピング。ギリシャの神話にも登場するタイムの蜂蜜、香ばしいクルミ、旬のフレッシュフルーツなど、厳選された地元食材がそろっています。

私は「羊乳(濃厚)」を選び、あえてトッピングをしませんでした。ヨーグルト本来の味をダイレクトに感じたいと考えたためです。リッチでクリーミーな口溶けは、まるでクリームチーズを食べているよう。

メニューにはありませんが、複数のヨーグルトのベースを1つのカップに盛り付けてもらい、味や食感の違いや異なるトッピングを乗せて楽しむこともできます。「ライト」と「羊乳」の2種盛りで食べ比べると、「羊乳」の濃厚さをより実感できますよ!

Fresko Acropolis

住所:Dionysiou Areopagitou 3, Athina 117 42, Greece
アクセス:地下鉄「Acropoli」駅から徒歩2〜5分
営業時間:7:00〜23:00
定休日:なし
公式Instagram:@fresko_athens

②ヨーグルトベースの伝統ソース「ザジキ」はソースを越えた万能感
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記事を書いた人

小栗拓馬
小栗拓馬

「東京グルメで世界一周」をテーマに、東京にいながら楽しめる“世界の食”を探求。70ヵ国以上を渡航した経験をもとに、本場の味を選び抜いて紹介している。週末だけで年間365食以上を食べ歩き、累計4,000軒以上を訪問。世界のグルメ専門家として、TV・ラジオ出演・Kindle本出版も行っている。

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