野菜がもりもり食べられる!パスタも楽しめるトルコ式万能ソース活用法
トルコ式のヨーグルトソース(ヨウルトソス)とトマトソース(ドマテスソス)ができたら、さっそく料理に活用しましょう。エリフさんの提案は、野菜料理とパスタ。そう、このソースがあれば、一気に主食と副菜ができてしまいます。それではいってみましょう!
夏野菜大量消費メニュー!セブゼックザルツマス
最初にご紹介するのは、セブゼックザルツマス(Sebze kızartması)こと、トルコ式揚げ野菜。今回はズッキーニ、なす、じゃがいも、甘長唐辛子をチョイスしました。
「この料理は、トルコではたっぷり作ってみんなで食べます。つくりたてがおいしいけれど、冷めても大丈夫。甘唐辛子はぜひ入れてください」とエリフさん。夏野菜たっぷり、野菜を素揚げにすることで味わいが凝縮され、手が止まらなくなるひと皿です。
セブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)の作り方
材料:大皿1皿分
- ズッキーニ:1本
- なす:3本
- じゃがいも:1個
- 甘長唐辛子:1本
- ヨウルトソス(ヨーグルトソース):適量
※前ページでご紹介したもの - ドマテスソス(トマトソース):適量
※前ページでご紹介したもの - 揚げ油:適量
1.野菜を一口大に切る。
野菜は基本的に厚さを揃え、アクの強い野菜はアク抜きをし、でんぷんが多い野菜は表面のでんぷんを落としてから加熱調理をします。
[なす]ピーラーでランダムに外皮をむいた後、厚さ1cmの輪切りにして、水の中に入れて5分ほどアク抜きをします。水がやや茶色っぽくなったら洗い流し、布巾やペーパータオルで水気を取り除きます。
[じゃがいも]厚さ1cm半月切りにした後、水の中に入れ、5分ほどおいて表面のでんぷん質を落とします。じゃがいもは表面にでんぷん質があると、揚げたときに焦げやすくなるため、このひと手間が効果的。加熱調理前に水で洗い流し、布巾やペーパータオルで水気を取り除きます。
[ズッキーニ]なす同様にピーラーでランダムに皮をむき、厚さ1cmの輪切りにします。
[甘長唐辛子]ヘタを切り、甘長唐辛子の中にペティナイフを入れて種をこそげ取ってから、2.5cmの小口切りにします。
2.野菜を素揚げする。
野菜の素揚げは、火の通りにくいじゃがいもから始めます。まず、140~150度前後の低温の油にじゃがいもを入れ、じっくりと加熱します。
油の加減は、じゃがいもを油に入れたとき、回りに小さな泡が出る状態が理想的。表面がこんがりときつね色になり、中まで軟らかくなったら、網などで取り出しておきます。
続いて、なすとズッキーニを素揚げします。油の温度は、熱した油に濡らした菜箸を入れた際、菜箸から泡が軽快に立ち上る170度前後が目安。香ばしくきつね色になるまで3~5分かけて揚げます。
最後に甘長唐辛子を素揚げします。こちらは180度前後の油に入れ、薄皮が浮いてきたら引き上げるサイン。4種類の野菜の中で、最も短時間で加熱できます。
エリフさんに上手に揚げるコツを伺うと、「野菜の水分をしっかりとっておくこと」。「携帯などいじって目を離さず、ずっと状態を見ていることが大事。子供と一緒、愛情込めてやさしくね」と教えてくれました。調理時間以上に、場を離れないことが大事ですね。
3.揚げた野菜にヨーグルトソースとトマトソースをかける。
最後に、油を切った野菜を皿に並べ、ヨーグルトソースとトマトソースをたっぷりかけたらセブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)のできあがり。白と赤のコントラストが美しく、シンプルに素材のうまみが味わえる、トルコの野菜料理のできあがりです!
マカロニをトルコ風に!ヨウルトル・マカルナ
野菜料理だけじゃなく、主食も食べたい! ということで、ソースを使ったもう一品はヨウルトル・マカルナ(Yoğurtlu Makarna)、マカロニのヨーグルトソースがけです。
トルコではショートパスタをマカルナと呼んでおり、今回は見た目の愛らしさからイタリアの蝶々型のパスタ、ファルファッレをチョイスしました。
パスタの作り方は、レシピがいらないほど簡単。塩と小量のオリーブオイルを加えた熱湯で、約13分を目安に軟らかくなるまでゆでてソースをかけるだけ! 分量は好みですが、軽めの2人前で80g(乾麺の状態)を目安にするといいでしょう。
盛り付けるときは、先にヨーグルトソースをかけ、その上にトマトソースをかけるときれいです。好みでイタリアンパセリを飾るとより美しい仕上がりに!
2種の万能ソースで身近な食材をトルコ料理に!
作り終わったらいよいよ試食タイム。揚げたて&ソースかけたてのセブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)から、まずはズッキーニを口に含むと、じゅわっと野菜の水分が溢れる快感…!
揚げてジューシーさを増した茄子や、ほろ苦さもおいしさとなる甘長唐辛子をつまんでいると、欲しくなるのは冷えた白ワインとパン。そう思った瞬間、「この野菜とソースにはエキメッキ(トルコ式パン)が合うのでどうぞ。今温めました」とエキメッキが登場!
にんにくの効いたヨーグルトソースに、唐辛子の風味が生きたトマトソース、さらに揚げ野菜から零れたエキスをパンで拭うとこれまた至福。シンプルにして贅沢なひと皿に早変わり!
続いて、ファルファッレに2種のソースをかけたヨウルトル・マカルナ(マカロニのヨーグルトソースがけ)は、舌をすべる心地よい食感もおいしさのうち。
メインの野菜料理に合うだけでなく、ソースのスパイシーさと爽やかさが相まって、1種類のソースで食べるよりずっとエキゾチックな味わいに仕上がっています。
唐辛子を効かせたトマトソース単体では、どこかイタリア料理のような雰囲気ですが、ヨーグルトソースがかかることで、ぐっとトルコに近づくから不思議。これも塩味+ハーブ(にんにく)の加わったヨーグルトの力ですね。
エリフさんのこだわりが詰まったトルコのソース2種、ぜひ鶏肉や他のパスタにも応用してみてくださいね。味覚の幅を広げてくれること請け合いです!
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