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ヨーグルト&トマトで作るトルコ式ソース!イズミルのエリフさんに教わる万能ソース2種|突撃!隣のヨーグルトごはん トルコ編後編

ヨーグルト愛の人々 2023.07.24

ヨーグルト&トマトで作るトルコ式ソース!イズミルのエリフさんに教わる万能ソース2種|突撃!隣のヨーグルトごはん トルコ編後編

野菜がもりもり食べられる!パスタも楽しめるトルコ式万能ソース活用法

トルコ式のヨーグルトソース(ヨウルトソス)とトマトソース(ドマテスソス)ができたら、さっそく料理に活用しましょう。エリフさんの提案は、野菜料理とパスタ。そう、このソースがあれば、一気に主食と副菜ができてしまいます。それではいってみましょう!

夏野菜大量消費メニュー!セブゼックザルツマス

最初にご紹介するのは、セブゼックザルツマス(Sebze kızartması)こと、トルコ式揚げ野菜。今回はズッキーニ、なす、じゃがいも、甘長唐辛子をチョイスしました。

「この料理は、トルコではたっぷり作ってみんなで食べます。つくりたてがおいしいけれど、冷めても大丈夫。甘唐辛子はぜひ入れてください」とエリフさん。夏野菜たっぷり、野菜を素揚げにすることで味わいが凝縮され、手が止まらなくなるひと皿です。

今回はズッキーニ、なす、じゃがいも、甘長唐辛子を使用。
今回はズッキーニ、なす、じゃがいも、甘長唐辛子を使用。

セブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)の作り方

材料:大皿1皿分

  • ズッキーニ:1本
  • なす:3本
  • じゃがいも:1個
  • 甘長唐辛子:1本
  • ヨウルトソス(ヨーグルトソース):適量
    前ページでご紹介したもの
  • ドマテスソス(トマトソース):適量
    前ページでご紹介したもの
  • 揚げ油:適量

1.野菜を一口大に切る。

野菜は基本的に厚さを揃え、アクの強い野菜はアク抜きをし、でんぷんが多い野菜は表面のでんぷんを落としてから加熱調理をします。

[なす]ピーラーでランダムに外皮をむいた後、厚さ1cmの輪切りにして、水の中に入れて5分ほどアク抜きをします。水がやや茶色っぽくなったら洗い流し、布巾やペーパータオルで水気を取り除きます。

なすを水に放ってアクを抜きます。
なすを水に放ってアクを抜きます。

[じゃがいも]厚さ1cm半月切りにした後、水の中に入れ、5分ほどおいて表面のでんぷん質を落とします。じゃがいもは表面にでんぷん質があると、揚げたときに焦げやすくなるため、このひと手間が効果的。加熱調理前に水で洗い流し、布巾やペーパータオルで水気を取り除きます。

野菜に水気がついたまま揚げると油がはねるので、しっかり水気を取ってから揚げます。
野菜に水気がついたまま揚げると油がはねるので、しっかり水気を取ってから揚げます。

[ズッキーニ]なす同様にピーラーでランダムに皮をむき、厚さ1cmの輪切りにします。

まな板を使わずに、ピーラーとペティナイフで手際よくズッキーニを下処理するエリフさん。
まな板を使わずに、ピーラーとペティナイフで手際よくズッキーニを下処理するエリフさん。

[甘長唐辛子]ヘタを切り、甘長唐辛子の中にペティナイフを入れて種をこそげ取ってから、2.5cmの小口切りにします。

ペティナイフで種を取ります。「種が気にならない人はとらなくてもOK」とエリフさん。
ペティナイフで種を取ります。「種が気にならない人はとらなくてもOK」とエリフさん。
カットした甘長唐辛子。
カットした甘長唐辛子。

2.野菜を素揚げする。

野菜の素揚げは、火の通りにくいじゃがいもから始めます。まず、140~150度前後の低温の油にじゃがいもを入れ、じっくりと加熱します。

じゃがいもの素揚げ。じゃがいもは低めの温度からじっくり揚げていきます。
じゃがいもの素揚げ。じゃがいもは低めの温度からじっくり揚げていきます。

油の加減は、じゃがいもを油に入れたとき、回りに小さな泡が出る状態が理想的。表面がこんがりときつね色になり、中まで軟らかくなったら、網などで取り出しておきます。

揚げたじゃがいもからは香ばしい香りが!
揚げたじゃがいもからは香ばしい香りが!

続いて、なすとズッキーニを素揚げします。油の温度は、熱した油に濡らした菜箸を入れた際、菜箸から泡が軽快に立ち上る170度前後が目安。香ばしくきつね色になるまで3~5分かけて揚げます。

なすの素揚げ。表面が色づくまで揚げます。
なすの素揚げ。表面が色づくまで揚げます。
ズッキーニの素揚げ。
ズッキーニの素揚げ。
揚がったら、網やキッチンペーパーの上に並べて油を切ります。
揚がったら、網やキッチンペーパーの上に並べて油を切ります。

最後に甘長唐辛子を素揚げします。こちらは180度前後の油に入れ、薄皮が浮いてきたら引き上げるサイン。4種類の野菜の中で、最も短時間で加熱できます。

甘長唐辛子の素揚げ。やや高温の油で、短時間でサッと揚げます。
甘長唐辛子の素揚げ。やや高温の油で、短時間でサッと揚げます。

エリフさんに上手に揚げるコツを伺うと、「野菜の水分をしっかりとっておくこと」。「携帯などいじって目を離さず、ずっと状態を見ていることが大事。子供と一緒、愛情込めてやさしくね」と教えてくれました。調理時間以上に、場を離れないことが大事ですね。

3.揚げた野菜にヨーグルトソースとトマトソースをかける。

最後に、油を切った野菜を皿に並べ、ヨーグルトソースとトマトソースをたっぷりかけたらセブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)のできあがり。白と赤のコントラストが美しく、シンプルに素材のうまみが味わえる、トルコの野菜料理のできあがりです!

こんがりと揚がった野菜にヨーグルトソースをたっぷりと。
こんがりと揚がった野菜にヨーグルトソースをたっぷりと。
ヨーグルトソースの上にトマトソースをかけるエリフさん。
ヨーグルトソースの上にトマトソースをかけるエリフさん。

マカロニをトルコ風に!ヨウルトル・マカルナ

野菜料理だけじゃなく、主食も食べたい! ということで、ソースを使ったもう一品はヨウルトル・マカルナ(Yoğurtlu Makarna)、マカロニのヨーグルトソースがけです。

トルコではショートパスタをマカルナと呼んでおり、今回は見た目の愛らしさからイタリアの蝶々型のパスタ、ファルファッレをチョイスしました。

イタリア語の蝶々(farfalla)が語源のファルファッレ。ソースが絡みやすいショートパスタです。
イタリア語の蝶々(farfalla)が語源のファルファッレ。ソースが絡みやすいショートパスタです。

パスタの作り方は、レシピがいらないほど簡単。塩と小量のオリーブオイルを加えた熱湯で、約13分を目安に軟らかくなるまでゆでてソースをかけるだけ! 分量は好みですが、軽めの2人前で80g(乾麺の状態)を目安にするといいでしょう。

湯には塩とオリーブオイルを入れてゆでます。
湯には塩とオリーブオイルを入れてゆでます。

盛り付けるときは、先にヨーグルトソースをかけ、その上にトマトソースをかけるときれいです。好みでイタリアンパセリを飾るとより美しい仕上がりに!

ソースの合わせがけがポイント。
ソースの合わせがけがポイント。

2種の万能ソースで身近な食材をトルコ料理に!

作り終わったらいよいよ試食タイム。揚げたて&ソースかけたてのセブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)から、まずはズッキーニを口に含むと、じゅわっと野菜の水分が溢れる快感…!

セブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)
セブゼックザルツマス(トルコ式揚げ野菜)

揚げてジューシーさを増した茄子や、ほろ苦さもおいしさとなる甘長唐辛子をつまんでいると、欲しくなるのは冷えた白ワインとパン。そう思った瞬間、「この野菜とソースにはエキメッキ(トルコ式パン)が合うのでどうぞ。今温めました」とエキメッキが登場!

ちょっとわかりにくいですが、野菜のむこうに半切りにしたエキメッキが!
ちょっとわかりにくいですが、野菜のむこうに半切りにしたエキメッキが!

にんにくの効いたヨーグルトソースに、唐辛子の風味が生きたトマトソース、さらに揚げ野菜から零れたエキスをパンで拭うとこれまた至福。シンプルにして贅沢なひと皿に早変わり!

ヨウルトル・マカルナ(マカロニのヨーグルトソースがけ)
ヨウルトル・マカルナ(マカロニのヨーグルトソースがけ)

続いて、ファルファッレに2種のソースをかけたヨウルトル・マカルナ(マカロニのヨーグルトソースがけ)は、舌をすべる心地よい食感もおいしさのうち。

メインの野菜料理に合うだけでなく、ソースのスパイシーさと爽やかさが相まって、1種類のソースで食べるよりずっとエキゾチックな味わいに仕上がっています。

ヨーグルトがソースになると、爽やかなのに濃厚に感じられる不思議。
ヨーグルトがソースになると、爽やかなのに濃厚に感じられる不思議。

唐辛子を効かせたトマトソース単体では、どこかイタリア料理のような雰囲気ですが、ヨーグルトソースがかかることで、ぐっとトルコに近づくから不思議。これも塩味+ハーブ(にんにく)の加わったヨーグルトの力ですね。

エリフさんのこだわりが詰まったトルコのソース2種、ぜひ鶏肉や他のパスタにも応用してみてくださいね。味覚の幅を広げてくれること請け合いです!

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話をしてくれた人

エリフ・アガフル

エリフ・アガフル

トルコの首都、アンカラ生まれ。2002年にトルコ全土の家庭料理が楽しめるレストラン「イズミル」を板橋にてオープン。トルコ調理士協会の日本代表に選ばれ、日本にトルコの食文化を伝える第一人者。

イズミル

住所:東京都杉並区阿佐谷北2-13-2 阿佐谷北口駅前ビル「パサージュ」2F
お店の公式サイト
https://asagaya-izmir.com/
お店の紹介記事はこちら
https://yogurt-academy.com/sato-takako-neighborhood-turkey-01/

記事を書いた人

佐藤貴子
佐藤貴子

編集者・ライター。中華がわかるWEBマガジン『80C(ハオチー)』ディレクター。中華圏を胃袋目線で旅するroundtable(ラウンドテーブル)主宰。得意料理は中国の発酵火鍋。

Instagram
@satotakachinesefood